FB1のテールフックセッティング
2012年 05月 18日
しおんパパさんのご質問は、
前後のフックどうしが絡んでしまうことが何回かありました。
FB4とリアフックアイの位置を同じにすると別の問題が発生するのでしょうか?
解決策(フックサイズの変更等)があれば教えて頂けると助かります。
と言う内容。(記事)
現在、FB1、FB4、FB8と3モデルあるファットブルシリーズですが、それぞれのモデルで異なったテールフックセッティングを施してあります。
写真左から、FB1、FB4、FB8。
FB1とFB8はテールの下側、そしてFB4はテール後端にテールフックを装着しており、それぞれのセッティングに自分なりの意図を持たせてあります。
テールブレードがついているかどうかの違いはあるものの、FB1とFB8のテールフックハンガーは全く同じ場所に装着しているんですが、全く同じ位置にも関わらず、FB1とFB8では、テールフックセッティングが担っている役割も、狙っている事も全然違うんですよ~♪
そんな事を書き出すと、話がメチャクチャ長くなりそうなので(汗)、とりあえず今日はFB1に焦点を絞って書かせて頂きますね。
で、FB1なんですが、FB1は基本的には、『ルアーの動きでソフトカバーを押しのけながら抜けてくる』という考え方でセットアップしています。
具体的に言うと、左右に大きくブリブリとボディーを振らせ、そのパワーでソフトカバーを押しのけながら泳いでくるのですが、その時のソフトカバーとFB1のコンタクト状態は下記の感じとなります。
この写真は、ルアーが手前に向かって泳いでくる状態を見立てたもので、ルアーがコンタクトしている縦の棒を、葦やハスの茎などの縦ソフトカバーと考えて下さい。(かなりいい加減な写真で申し訳ありません。汗)
FB1を葦やハスの茎などにコンタクトさせた場合、ソフトカバーが接触する位置はルアーの頭部~背中にかけてが大部分を占めるんですけど、この部分にソフトカバーが接触するようなアクションを出してやることによって、ロールやウォブルパワーを使って左右にカバーを押しのけ、ソフトカバーの中をすり抜けるように泳がせる事が可能になるんですね。
で、FB1のテールフック位置なんですが、そんなすり抜け方をする関係上、FB4のようなボディー後端部にフックハンガーを設けると、押しのけきれなかったソフトカバーをテールフックが拾ってしまいやすくなってしまうんです。
その弱点を克服する為に、FB1はテール下側にフックハンガーを設け、背中側を抜けてくるソフトカバーに対してのスナッグレス性能を高めています。(ボディーでテールフックを守るという事ですね)
そして、その事と連動して、テールフックの装着方向もトリプルフックの1本側が下を向くように装着しています。(トリプルフックの1本側を上向きにセットするとウィードを拾う確率が高くなってしまう)
これは別アングルからの写真で、障害物に接触した状態を後ろ側から見た感じです。(ルアーの角度がイマイチですが。汗)
前述させて頂いた通り、背中側を抜けてくるソフトカバーをボディーで守るというセッティングですが、逆に腹側はどうかと言うと、こんな感じでウィローリーフブレードがテールフックを守る形となります。
FB1にはFB4よりも更にデカいウィーローリーフブレードが装着されていますが、あえて大きなブレードを装着しているのは、ウィードレス性能を高める為でもあります。(腹ブレードが担う役割はそれだけではないですが)
端的に言うと、
背中側を抜けてくるソフトカバーはボディーで守り、腹側を抜けてくるソフトカバーはブレードで守る。
そして、これらの動きを可能にし、リップに掛かったソフトカバーを抜くためのリップ形状&セッティング。
これらの要素が全て絡み合って、FB1のウィードレス性能は実現できているのだと思います。
この話の先には、ボディー比重のセッティングとか、腹ブレードが生み出す挙動とか、FB1のウィードレス性能に関わってくる要素はまだまだ沢山ありますが、とりあえず基本要素はそんな感じですね~。
と言う訳で、是非FB1でソフトカバーの中を攻め込んでみて頂ければと願っております!
FB4&FB8のテールフックセッティングについては、また後日書かせて頂きますね~♪
NLWルアーのブレードセッティングについても書きたいですし、書かなきゃならん事が山盛りですね。(笑)
■ 追記
バックオーダー頂いておりますFB1ですが、このまま何も問題が起こらなければ予定通り6月初旬までにはお届けできるかと思いますので、もうしばしお待ち頂ければ幸いです。