五大湖の風波と向き合う 『その2 危険な波』

先日より書き始めました五大湖の風波と向き合うシリーズ。(その1はコチラ)

第2回目は『危険な波』というテーマで書かせて頂きますね。

五大湖の風波と向き合う 『その2 危険な波』_d0145899_08552.jpg

荒れる事で有名なエリー湖。。
時に高低差4~5mを超えるような巨大なウネリが出る事もあり、もはや湖というより海に近いです。
ちなみに、今まで自分が見た中で一番凄かったウネリは、15キロ先の岬の向こう側の水平線がウネリでボコボコ盛り上がっているのを見た事があります。(あの時のうねりの高さはどれぐらいあったんだろう?汗)

そんだけウネリが高くなっちゃうと、危険とか言う前にもはや完全に出撃不能ですので、このテーマからは除外させて頂きたいと思います。(笑)

自分のボートで出れる範囲内で危ないなぁって感じる波は、実はウネリではなく突発的な引き波三角波

高低差1.5mのウネリとか、話だけ聞くとスゲー危なそうに聞こえるかもしれませんが、引き波や三角波のタチの悪さに比べたら全然マシです。

特にヤバいなぁって思うのは、クルーザーが出す引き波と、局所的に発生する三角波の二つでしょうかね~。

釣りとかに使われているような普通サイズのボートとかならさほど問題ないのですが、20~45ftクラスのクルーザーが全開走行に近いぐらいのスピードで走った時にできる引き波はヤバさ満点です。

波の高さといい、波の幅といい、もう大嫌いな波ナンバー1!!

バスボート走行中にこの波が来ると、乗り越えるのが大変ですし、釣りしててもやり過ごすのが大変。(汗)

今年、レイク・セントクレアで開催されたバスマスターエリートシリーズ最終戦の最終日、アーロン・マーテンスがジャックプレートの故障で帰着できませんでしたが、あのアクシデントの原因になったのは、まさにこのクルーザーの引き波が原因だったそうです。
話によると、2艇のクルーザーの引き波が交錯した場所で大ジャンプをした結果、その時の衝撃でジャックプレートのボルトが引き抜かれてしまったとの事。

実際の話、もし引き波の接近に気が付かないまま60マイルオーバーのスピードで突っ込んだらとか想像すると、本当にぞっとします。(滝汗)

あまりにも有名な動画ですが、こんなことになる可能性は十分にあり。↓



何故に全開で引き波に突っ込む?って感じですが(汗)、バスボートが簡単に吹っ飛んじゃってます。
20~45ftクラスのクルーザーが全開走行で走った場合、動画中の引き波より遥かにエゲつない引き波が出ますし、ホント危険がアブナイ事この上なし。(汗)

これらの引き波は、釣りしてる時も同様に危険で、背後から迫ってくる引き波に気が付かないで居たら、突如の大揺れでバランスを崩して落水という事も十分にあり得るので(しかも忘れた頃にやってくる。汗)、常に自分の周囲を走り回っているボートや、引き波の接近に注意を払う必要があります。


んでもって、この引き波と同じぐらい危険だと思うのは、局所的に発生する三角波!

岬周辺、インレットエリア、川のベンドや川幅が狭まっている場所等、地形的条件で三角波が立ちやすい場所はありますが、何と言っても危険だと思うのは、岸が護岸されていたりして打ち返しの波が入るような場所でしょうかね~。

そういう場所がウィンディーサイドになっている場合、沖から迫ってくる波と、打ち返しの波が合体して、”波の高さ2ばーい、2ばーい”どころじゃなく、シャレにならない高さの波になっている時があります。(怖)

三角波が危険だなぁって思うのは、ウネリみたく波に規則性が無い事と、波の斜度がきつく、高低差があり、下から突き上げる力が強い事でしょうか。
言ってみればモグラ叩きの上に浮かんでいるようなもんで、簡単に船をひっくり返してしまう要素を沢山持つ波だと思います。

ちなみにこの動画↓は、ピュアな三角波ではないですが、今年自分が体験した波でワースト3に入るコンディションの時のモノ。



この時の状況を簡単に説明しますと、オンタリオ湖に流れ込む流入河川のスロープから船を出して、オンタリオ湖に出ようとした時のものなのですが、流れ出しの河口部に、局所的に高い波が立ってました。(動画では分かりづらいかもしれませんが、波のトップは自分の目線より遥かに高い)

河口に向かって吹く強風でできたウネリと、川から流れ出した水がぶつかり合った結果、波が大きく成長してしまったケースですが、この時は出船一分でパンツの中までビショビショになりました。(2度と行かん!)

ってな訳で、自分が危険だなぁって思う波は、引き波と三角波ですね~。

もちろんの事、危険度で言えばウネリが高くなった時に出るシロクマさんが横綱級ですが、エリー湖でこれが出現する時はバスボートでは完璧に出れないコンディションなので、もはや自分には全く関係ない波です。(笑)


ちなみに同じ白波でも、そんなに問題ない波もありまして、例えばナイアガラリバーで頻繁に遭遇する白ウサギさん達はむしろ楽しいぐらい。

川の場合、下流側から強風が吹くと白波が立ちやすい(ナイアガラリバーの場合は30~50センチぐらいの白波が立つことが良くあります)ですが、ウネリもなく、波の間隔が狭くてボートで波をまたげるので、白ウサギさんだらけでも、普通にプレーニングしてガンガン行けちゃう事が多い波ですね~♪

ボートによって走り方は違うんでしょうけど、自分のボートの場合は、こういう波の時はスピードダウンしてトロトロ走るよりも、ある程度のスピードで波のトップを突っ切っちゃった方が衝撃も少なくて走りやすいです。


ってな訳で、今回は波について色々書かせて頂きました。

次回のブログでは『ウネリ』というテーマで書かせて頂きたいと思います~。
by nishinelureworks | 2013-11-27 02:52 | テクニック | Trackback

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