ナイアガラリバーのジャークベイトゲーム
2017年 05月 24日
そこでポールさんが見せてくれたジャークベイトの釣りがあまりにも勉強になったので、忘備録を兼ねて少しその話を書きたいと思います。
この日のナイアガラリバーのコンディションは下記の感じ。
■ フィールドコンディション(NY州アッパーナイアガラリバー)
天候:曇り時々晴れ
水温:52F(約11℃)
水色:やや濁り(水深1.5~2mボトムが見えるぐらい)
風向:東(やや強し)
魚はプリスポーン。
そんな中でスタートしたこの日の釣りでしたが、ポールさんが選んだスポットは、スポーニングエリアになると思われるシャローフラットに、冬場バスが越冬していると思われるディープエリアが最も近づいているブレイクライン。
使用ルアーは、ジャークベイト115mmのプロトモデルを改造して作ったシャローモデル。
ずっとテストを続けてきているオリジナルモデルは16ポンドフロロのタダ巻きで約7ftぐらいまで潜るのですが、この改造プロトは約4ftぐらいの潜行深度。
ポールさんによると、今のナイアガラリバーではこのモデルが絶好調で、この前日のガイドでは全37匹キャッチした中、30匹をこのプロトシャローモデルでキャッチしたとの事でした。
この日、ポールさんが選んだスポットは、前日爆発したエリアにほど近いセクションで、魚探で見たとこ、水深6mぐらいのディープから45度ぐらいの角度で駆け上がるブレイクライン。(ブレイクショルダーは水深2~3mぐらい)
ボートをカレントに乗せてドリフトさせながら、ブレイクショルダー付近を重点的に狙っていくのですが、ボートを流す時のポジションは船首を沖に向け、流れに対してボートが直角の状態をキープしながら流れ下って行く感じです。(トローリングモーターでコントロール)
船首にポールさんのお父さん(ディープ側)、真ん中にポールさん、船尾に僕(シャロー側)と、3人でジャークベイトを投げまくりながらナイアガラリバーの流れを下って行きます。
が、そんな中、釣れるのは何故かポールさんばかり!!
ビックリするぐらいポールさんしか釣れませんw
これぐらいのサイズのスモールマウスをバンバン釣りまくるポールさん。
ポールさんのジャークベイトにはガンガン食って来るのに、僕のジャークベイトにも、ポールさんのお父さんのジャークベイトにも見事なぐらいバイトがありません。(苦笑)
そこでポールさんに”オラ、ジャークベイトの使い方わからねーだ。”と、教えを乞います。(笑)
ポールさんがまず教えてくれたのは、投げる方向の違い。
僕はシャロー側と言う事もあって、ブレイクショルダー~シャローフラットに向けて広く投げていたのですが、”ヒロシ、今日はそこじゃないみたい。”と言うポールさん。
と言うのも、暖かくなり始めるとシャローフラットにバスが出てくるらしいのですが、この日は前日から急激に気温低下しているので、シャローにはバスが上がっておらず、ブレイク~ブレイクショルダー付近に居るんじゃないかとの事。
んで、そのブレイクラインを狙う時の重要点が投げる方向で、ダウンクロス(斜め下流)に投げろとの指示。
これは、川スモールマウスをジャークベイトで狙う時の重要なキーとの事でした。
で、ダウンクロスに投げ込んだジャークベイトを、軽いジャークでキラキラさせながら流れを横切らせて、ブレイクショルダーを狙って行けと。
そして、それに加えて、ジャークでジャークベイトを動かし過ぎず、長めのポーズを取った方が良いとのアドバイスをもらったのですが、ポールさんがポールさんのお父さんにアドバイスしている時のやり取りが面白すぎでした。(笑)
ポ:”ヘイ、ダッド。ルアーを動かすんだけど、動かし過ぎるな!”
お:”何言ってんだオマエ。意味がわからん!”
ポ:”だから、ルアーを動かし過ぎたら釣れないんだけど、しっかり動かさないと釣れないんだよ!”
お:”余計わからん!”
っとまぁ、そんな感じ。(笑)
んで、教えたもらった方法を試してみると、あら不思議!
数投でファーストフィッシュをキャッチ!!\(^o^)/
これぞ100%ポールさんに釣らせてもらった魚!!(笑)
そして、その後は連発モードに!!
どのバスさんもお腹がパンパン。
説明がワカラン!と言っていたお父さんもコツを掴んだ後は連発!!
もう、目からウロコが落ちるとはまさにこの事です。
で、これだけ釣れるなら、もしかしてシャローモデルより、バスが居るであろうレンジ近くまで潜るオリジナルモデルならもっと釣れるのでは?と試してみたい虫がうずき始めます。(笑)
狙っているブレイクショルダーは水深3mぐらいなのですが、シャローモデルは潜っても1.2mぐらい。
それならば、水深2mぐらいまで潜るオリジナルモデルならもっとチャンスが上がるんでないかぃ?と思った訳であります。(釣れそうでしょ?)
が、試してみたものの、シャローモデルではあれだけ連発してたのに、オリジナルモデルには見事なぐらいバイトゼロ!
なら、ルアーのサイズを小さくしたらどうだ?!と、これまた開発中のスモールサイズのプロトジャークベイトを試してみるものの、これまた見事なぐらい不発です。
それならば!と、シャローモデルに戻すと、速攻でこんなん出ちゃうし。(笑)
ドーンと4.5ポンドフィッシュ!
もはやここまで来ると、完全にシャローモデルがハマっているとしか言いようのない状態です。
で、そんなこんなしているうちに、ポールさんがキャッチしたスモール君が、この謎を鮮やかに紐解いてくれたのでありました。
口の中をよーくご覧になるとわかると思うのですが、何やら魚の尻尾が飛び出ています。
尻尾をつまんで引っ張り出すと、この魚の正体は半分消化されたスメルト!!
見事なぐらいのマッチザベイトです。(笑)
ブレイクラインを流している最中、時折大きなベイトフィッシュの群れが魚探に映し出されていたのですが、その正体はおそらくスメルト。
要するに、ブレイクライン沿いに回遊してくるスメルトの群れを待ち伏せし、スモールマウス達はブレイクにポジショニングして、上を通過するベイトフィッシュを浮き上がってきてフィーディングしていたと言う事だったようなのです。
だから、レンジを合わせたオリジナルモデルには食ってこないのに、上を通過するシャローモデルには突き上げて来たのか、と・・・。
だからこそ、魚が浮いて来る時間を稼ぐために、長めのポーズが必要だったのかと・・・。
文章で伝えるのは非常に難しいですが、この時僕が受けた衝撃が少しは伝わりますでしょうか?(汗)
ポールさん曰く、
”今日のバスは上を泳ぐものを喰いたがっている。それと、もう一つ気が付いてるか?
ジャークベイトで食って来るタイミングは、全て太陽が出た瞬間だ。”
言われてみれば、太陽が雲から出てきた瞬間にラッシュが始まり、太陽が雲に隠れるとスローダウンするという状況。
理由はバスのみぞ知るですが、太陽光線が射すと、ボトムに居るバスから上を通過するルアーが良く見えるんでしょうか?
この日、バスがジャークベイトに浮上して来るタイミングは、太陽光線が大きなキーになっているのは間違いなさそうでした。
そして、最後にポールさんがキャッチした6ポンドオーバーのビッグスモールマウス。
本当に凄いアングラーです。
正直な話、例えポールさんと同じ時間、湖上で過ごしたとしても一生追いつけない自信あり。(笑)
そんな凄いアングラーの釣りを間近で見れるのは本当に幸せな事ですね。
この日は最終的に3人で25匹キャッチし、そのうち23匹をシャローモデルのジャークベイトプロトでキャッチ。
シャローモデルの必要性を強く確認した釣行となりました。
よくポールさんと話す事なのですが、
そのルアーが釣れる理由なんて自分には分からない。今日釣れたとしても、明日釣れるとも限らない。
釣れるかどうかは、魚に教えてもらうだけだ。
だからこそ、ひたむきにフィールドの魚達や、ルアー作りに向き合って行くしかないのだと思います。
この日釣れてくれたバス君、そしてポールさん&ポールさんのお父さんに感謝!!
■ 使用タックル(ポールさん)
ロッド:NFC JPR65ML
リール:シマノ・コア50
ライン:サンライン・フロロ16ポンド
ルアー:ジャークベイト115㎜シャローモデルプロト
■ 使用タックル(ポールさんのお父さん)
ロッド:GルーミスJBR812C
リール:シマノ・キュラド
ライン:サンライン・フロロ16ポンド
ルアー:ジャークベイト115㎜シャローモデルプロト
■ 使用タックル(僕)
ロッド:NFC JPR65L
リール:シマノ・メタニウムMG7
ライン:ジャッカル・レッドスプール16ポンド
ルアー:ジャークベイト115㎜シャローモデルプロト