Nishine Lure Works 裏日記

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カテゴリ:Dempsey Tail( 21 )

デンプシーテール

先日、カナダにバスワールドの最新号が届きました♪

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んで、パラパラと見てましたら、とあるページで、

!!!!!!!!!!

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亀山ダムの凄腕アングラー、川島勉さんの連載「KAMEYAMANIA」の川島さんのチョイスの中に、

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デンプシーテールが!!!!(驚)

正直、めっちゃ嬉しかったと同時に、メチャクチャビックリしました。

川島さんが、亀山ダムでどんな感じでデンプシーテールを使われているか、個人的に非常に興味が湧きますねー。


おそらくこのブログはご覧になられていないと思いますが、川島さん、本当にありがとうございました!!(感謝)
by nishinelureworks | 2011-02-14 09:55 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その10 『フッキング率向上への布石』

さて、今日は、デンプシーテールのフッキング率向上の核心部に触れたいと思います。

すげー書きたくない話です。

長々とここまで開発裏話を書いてきましたが、ホントはここで話を終わらせたーい!!(マジ)

でも核心部に触れない事には、何が何だかさっぱりご理解頂けないと思うので書かせて頂きますね!!(あまり気は進みませんが・・・)


今まで、デンプシーテールのフッキング率向上については、フックのセッティングを換えたり、プロップ形状を見直したり、アタックしてきたバスを如何に掛けるかという点に焦点を当てて、改良を繰り返していました。

確かにそれらのチューンは効果がありました。

が、それでもミスバイトの方が遥かに多い状態。

初期モデルでは10匹に1匹ぐらいしか掛からなかったものが、改良の結果、3匹に1匹は掛かるぐらいの状態になり、このルアーの限界点はこの辺か?と思い始めた頃、ある一つのルアーがふと頭の中に思い出されました。

そのルアーがこれ!!

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デンプシーテールの超原点となった、サブサーフェスルアーのウレタンボディーモデル。

このプロトモデルは、ウッドボディーをウレタンボディー化した1号機なんですけど、
内蔵ウェイト量を大幅に見当違いしてしまって、シンキングになってしまったモデル。

いわゆる失敗作です。(笑)

それも大失敗作。(爆笑)

ボディー素材を変える時によくある失敗なのですが、素材浮力の違いを読み切れなくて、こういった失敗をする事は良くあるんですが、今回は、この失敗作が非常に重要な事を教えてくれました。

このルアー、ウェイクベイトで作ったはずなのに沈む(それもかなりファーストシンキング。爆)という超大失敗作なんですけど、

沈む以外にも特徴があって、

スローリトリーブだと棒のように真っ直ぐ泳ぎ。
ある一定の速度を越えると突如ロールし始める。


という特徴を持っていました。

そして、コロラドブレードだとテールから沈みすぎてしまうので、軽量コンパクトなスウィングブレードを装着。

端的に言えば、

デッドスロー~スロー域ではボディーは棒引きで、ブレードだけが回っている状態。
ミディアム~ファースト域ではボディーがロールしながら泳ぐ状態。(シンキングミノー)

最大の特徴は、そのアクション変化が、ある一点のスピードを越えた瞬間に突然起こる事


で、このルアーを実釣テストに持ち込むと、これがまた意外なぐらい魚の反応が良い!!(笑)

スローリトリーブでは何もアクションせず、真っ直ぐ泳いでくるだけなのに、バスが次から次に湧いてきてアタックしてきます。

これにはビックリ!!

でも、これらのバスは殆どフッキングしませんでした。


ならばと、リトリーブスピードを上げていってやると、バスがアタックしてくるタイミングが変わる事に気がつきました。

バスがアタックしてきたのは、
棒引きでツーと泳いでいたものが、いきなりグワグワと泳ぎ出した瞬間
ルアーのアクションが変わった瞬間にバイトが多発したんです。

そして、それに食ってきたバスは見事にフッキングしまくり!!

これは何かあるぞ?と。

で、もう一回デッドスローに戻して、よ~く観察してみると、この場合バスが食ってきているのはブレードの辺り。
小さいバス君になればなるほど、ブレードを突っつくような感じ。
ルアーを咥えられるサイズのバス君も、やはりブレードの辺りをそっと咥えています。


んんんんん?????

そして、やっぱりこの引き方では掛かりません。


そして、今度は超ファーストリトリーブのストップ&ゴーを試してみると、食ってくるバスの殆どがルアーが止まった瞬間に猛ダッシュをしてバコーン!!と激しく体当たりをするように、フロントフックの辺りを食ってきます!!

おおおおおお!!!!!!


そして、今度はブレードを外して、またまたブレードレス状態でデッドスローリトリーブの棒引きを試してみると、バスの咥え方は緩いものの、ちゃんとルアーの頭~フロントフックあたり目掛けて食ってくる!!

もうね、!!!!!!!!!!!!って感じ!!

これらの現象を重ね合わせて考えると、

もしかしてバスって、襲う対象物によって攻撃の場所や、バイトの強さを使い分けているのでは??

と思った訳です。

想像するに、

■ 一番最初に試したブレード付きの棒引き状態
一番目立った動きをしているのは腹部でクルクル回るブレードな訳で、バスにとってはその部分の動きを止めてやることが一番確実に捕食対象物の動きを止めることが出来る場所と認識しているのでは?

■ 2番目に試したルアーの速度を上げていった状態
ルアーのスピードを上げて行って、アクション変化が起こった瞬間にバイトが集中したのは、追尾していた対象物が逃走モードに入ったと勘違いするか何かして、慌ててバイトしてきたのでは?

■ 3番目に試した超ファーストリトリーブのストップ&ゴー
超ファーストリトリーブのストップ&ゴーでは、バスにとっては対象物が止まった一瞬が最大の攻撃チャンスになっているのでは?

■ 4番目に試したブレードレスのデッドスローリトリーブ
何のアクションもせず、ゆっくりとルアーが平行移動するこの状態では、頭や腹を押さえてやるのが、バスにとって一番確実な攻撃場所と言う事では?、
そして、ルアーの動きが弱い事から、バスにとっては緩く咥えるだけで充分仕留めれると認識しているのでは?


かなりあてずっぽうな考えではありますが、以上のように予測しました。

考えてみれば、激しく泳ぐトリプルインパクトのようなルアーにはもんどりうって激しく食ってきますが、ソフトベイトにはそんな激しい出方はしませんよね。

それに、自然界の生き物が、無駄なエネルギーを消費するような事はしないとも思うんです。

最小限の力で仕留められるならば、その力しか使わない。


その事を思い出した時、もしかして、バスの食い方をコントロールする事が出来れば、フッキング率を上げることも可能なのでは?との思いに至ったんです。

初期型モデルのデンプシーテールに出てくるバスは、やはりブレードの辺りを食ってくる事が多く、しかも、バイトの出方もゆるい。

どちらかというと、ハードルアーというよりもソフトルアーみたいな感じで、そっと咥えるようなソフトバイトが非常に多い。
見た感じ、疑う事無く食ってきているのですが、バスの食い方もユルイが故にフッキング率も低い。

それならば、デンプシーテールの動きを調整してやる事によって、バスの食い方を変えられるのでは?

もし、バスの食い方を激しくしてやる事が出来れば、フッキング率が上がるのでは?

僕がやっとこさ辿りついた方法は、バスの食い方をコントロールする事!!!

デンプシーテールの核心部・・・・・・・・『バイトコントロール』

ホントにそんな事が実際に可能かどうかワカランけど、

遂に見つけたぜぇ~~、改良策を!!!

そして、いよいよ新型ボディーの設計に入る事になります。

つづく・・・・
by nishinelureworks | 2009-10-23 02:53 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その9 『アタリプロップ』

っちゅう訳で本日はプロペラ話の続編です。

デンプシーテールのプロペラですが、このプロペラに関しては水面でのスイッシュ性能とか、
回転性能とかはあまり重要視していません。

デンプシーテール専用に設計したカスタムプロップという訳でもなく、アメリカ製の既製品を使用しています。

がね、このプロップ、凄くデンプシーテールと相性が良いんですわ~♪

プロップ選定で重要視したのは、スイッシュ性能や回転性能ではなく、プロップが発生する生命感。
訳ワカラン表現で非常に申し訳ないのですが、僕自身も言葉に出来ない感覚です。(要するに直感です。笑)


前回の記事でも書かせて頂きましたが、開発中は色んなプロップを試してみました。

デカイのから小さいのまで、トンガリ型、丸型、ボス付き、ボス無し。

そんな中で、デンプシーテールに非常に相性の良いプロップが二つ見つかりました。

それがこの二つのプロップ。 ↓ ↓
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左:デンプシーテールの採用されたポインテッドプロップ。
右:初期型プロトで使っていた丸型プロップ。


まさにシンプル・イズ・ベストな2枚。(笑)

丸型プロップはスミスウィックのデビルズホースや、バグリーズのスピンテイルバングOなどに使われているので、お馴染みのプロップですよね♪

この2枚のプロップはデンプシーテールとの相性も良く、魚も良く釣れました。

で、色々試してて感じたのが、プロペラが出す水流とか、回転音とか、アタリプロップってあるんじゃないか?って感じました。

長年生き残っているプロペラには何か理由があるのではないかと。

めちゃくちゃシンプルで、しかも作りも雑なんですけどね。(笑)

これはブレードにも言える事だと思いますが、プロペラのサイズ、形状、厚み、素材・・・・・・考え始めると収集が付かなくなりますが、アタリモノと言えるものは、それだけで魚を惹き付ける力を持っているような気がします。


で、デンプシーテールではどちらのプロップにするか迷ったのですが、
最終的にフッキング率との兼ね合いを考慮して、細身のポインテッドプロップを採用

デンプシーテールの場合、後ろからバスがルアーを吸い込んできた時に、コロラドブレードとテイルプロップが邪魔になってすっぽ抜ける事があったので、フックポイントを邪魔する確率を多少なりとも減らす為の細身プロップという訳です。


このプロップ、既製品ですがプロペラの角度にはかなり拘っています。

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上:フロントプロップ
下:テールプロップ


前後で逆ヒネリにし、そして、フロントは浅い曲げ角度、テールは深い曲げ角度。

デンプシーテールの動きや特性に合わせて、前後の羽の角度を異なる角度に修正しています。


フロントプロップが比較的浅い曲げ角度なのは、より径の大きなタービュランストンネルを作る為。

他のタイプのルアーに無くて、Wプロップベイトのみが持ちえる最大の特徴は、ルアー本体が水の揺らぎの中を泳ぐ事にあると僕自身は考えています。
要するに、フロントプロップが作るタービュランストンネル(=水の密度が変化)の中をルアー本体が泳ぐ事によって、バスがルアーをニセモノと認識し辛くなるのでは?と感じています。

以上がフロントプロップに対する考えです。


そして、テールプロップ。。
テールプロップの曲げ角度が深いのは、アクションとの兼ね合いと、フッキング性能の両立の為。

デンプシーテールの場合、腹部のコロラドブレードが左右に暴れる事によってロールアクションを発生させているのですが、その際にテールプロップとコロラドブレードの接触タイミングが非常に重要になってきます。

簡単に言えば、寝気味のプロップはコロラドブレードと接触回数が減り、立ち気味のプロップはコロラドブレードとの接触回数が増えます。

で、テールプロップの羽角度が立ち過ぎていると、テールプロップにコロラドブレードが引っ掛かりすぎて、コロラドブレードが左右均等に上手く暴れてくれなくなってしまいます。

コロラドブレードの暴れ角&スピード。
テールプロップの回転スピード&角度。


それら接触が上手く行くのが上写真の角度と言う事なんですね。(もしデンプシーテールの動きが変になってきたと感じられましたら、上写真のプロペラ角度を参考にして下さい)

そして、テールプロップが寝気味になるともう一つ良い事があって、テールフックのフッキング率が高まる効果があります。

小さいプロペラ(=フック径よりもプロペラサイズが小さい場合)はあまり関係ないですが、プロペラ径がフック径よりも大きい場合は、プロペラがバスの口をこじ開けて、フックがすっぽ抜ける事があり、寝気味のプロップはすっぽ抜けの確率を低くしてくれます。

以上が、デンプシーテールのプロペラに込められた想いです。


最後に話は変わりますが、今回デンプシーテールには採用しなかった丸型プロップについて一点だけ補足しておきたいと思います。

このプロップの名誉の為に書いておきたいのですが、このプロップも非常に優れたプロップだと思います!!

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FDカスタムさんのSPYにはこの丸型プロップが採用されていますが、
FDカスタムさん、このプロップの力を絶対に解ってらっしゃると思いますわー!!

FDカスタムさんがチューニングされるルアーって天才的(と言うか変態!!笑)で、オッソロシイほど釣れます。(FDカスタムさんのブログはコチラ

このSPY君、もし機会があったらぜひ一度使ってみて頂きたいのですが、超ヤバ。(マジ)

僕自身は、ノーマルデンプシー、ブレードレスデンプシー、そして、このSPYとK1DSRが自分のサブサーフェス攻略の4本柱になっています。

全てのルアーが微妙に狙いどころが違ってて、それぞれの出番があるので、この4つのルアーのローテーションはかなりお勧めですよ~!!


あと、更に関係ない話になりますが、色んなプロペラを見てて、これは凄いのでは!?と思ったプロップはこのプロップ!!

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『ノリーズ社のビハドウ』に使われているプロップは凄く良いような気がしますね~。

何とも言えないチロチロ感というか生命感、そして回転音。
あくまで勘ですが、このプロップは凄く魚を呼びそうな気がします。

っちゅう訳で、プロペラの話でした~。


次回からは本題に戻り、デンプシーテールのフッキング率向上作戦の本命話。
そしてボディー進化等について書かせて頂きたいと思います。

まだまだ続くのか?って思われた方、スイマセン!!
まだまだ続きますよ~。(笑)

つづく・・・・・・
by nishinelureworks | 2009-10-17 03:14 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その8 『プロペラの魔力』

かなり時間が空いてしまって申し訳ありませんでしたが、デンプシーテール開発裏話の続編を再スタートしたいと思います!!(バタバタしててホントにスイマセン!)

前回までの話では、
デンプシーテールが生まれてきたバックボーン。
フッキング率向上の為の試行錯誤。
そして、井上特攻隊長さんが真冬の琵琶湖テストで発見された音の秘密。
デンプシーテールが出す音が、実は水中でベイトフィッシュが出す音にかなり近い音を出しているというところまでお話しました。
(前回までの話はコチラ→http://beatour.exblog.jp/i27/

で、続編なんですけど、話はまだまだ続くんですよ~。(笑)

今日の話は、本題から外れて少しだけ脱線した話題になるのですが、プロペラについて書かせて頂きたいと思います。

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上写真は、デンプシーテール開発時に試したプロペラ各種。

トンガリ型、丸型、ボス付きと色々なタイプのプロペラを試しました。

あえて言うまでも無い事ではありますが、プロップベイトにとってプロペラは生命線みたいなものですよね。(そんなこたぁ誰でも解る!ってツッコミは無しで。笑)

プロペラに求められる要素ですが、
当然の事ながら、水面で激しくスイッシュ音を立てるWスイッシャーと、水面直下を静かに泳ぐWプロップベイトでは、プロペラに求められる性能や役割は全く異なってきます。

人間目線から見ても、それは事実ですよね。

が、それ以上に気になるのは、プロペラって魚にはどう感じられているんだろう?

凄く疑問ですよね。

その本当の答えは魚のみぞ知るといったところでしょうが、
ここで僕自身の勝手な思い込みをお話しする事をお許し頂けるなら、
僕自身は『プロペラが発生する波動と音=ベイトフィッシュが水中で発生させるシグナル』
って解釈しています。(強引すぎ?)

プロペラが刻む細かいピッチ。
そしてプロペラが回転する時に発生させる独特の音。


これが、ベイトフィッシュが水中で出す波動や音に比較的近いのではないか?

そう考えています。


全く根拠の無い勝手な思い込みの話なので、ここでこういった妄想話をする事すら恥ずかしいのですが、僕自身がそう感じる理由は、以前経験したある出来事が元になっています。

以前、トリプルインパクトを開発していた時に、トリプルインパクトが水中でどれぐらい水を動かしているか知りたくて、真夜中の海でトリプルインパクトを投げ倒した事があるんですけど、その時に凄く興味深い体験をしました。

条件が良い日に限られるんですけど、真っ暗な海中でルアーを引くと、ルアーが出す水流に夜光虫が反応して発光し、この光の出具合によって、普段は見ることが出来ない水中のタービュランスをある程度観察することが出来るんですね。

一体何をやっとるんや?って話ではありますが(アホ)、実際、こういった目に見えない水流を実際に見るにはそれなりの設備や凄いコストが必要になると思うのですが、僕がそんなハイテク設備に縁などある訳がなく(笑)、
自分なりに考えた末に編み出したのが、この夜光虫を使うという超原始的な方法。(関係ない話ですが、水中のタービュランスを見る方法はもう一つあって、結氷寸前の海水でも、普段は目にする事が出来ない水中のタービュランスを観察する事が出来ます)

話が脱線しまくりですが(大汗)、この日、真っ暗な海でトリプルインパクトを引いたら、もの凄い数のベイトフィッシュがトリプルインパクト目掛けてフォローして来たんです。

真っ暗闇なのに、ルアーにもの凄い数の魚が追いかけて来ているのがわかるぐらいの状態。

で、ルアーを止め、プロペラをチョロチョロ回してやると、次から次にバンバンとルアーに体当たりしてくる!!

なんじゃこりゃあ~~~?状態です。(笑)

で、スレ掛りで掛かってきた魚を見ると、なんとその魚はウミタナゴ!!!!!

何でか知らんけど、この日のウミタナゴはトリプルインパクトに大反応で、ビシバシと体当たりしてくる。

もうね、訳解らないを通り越して、頭の中では??????マークが飛びまくりです。(笑)

で、その答えをずっと見つけらずに居たのですが、
先日、中条さんから教えて頂いたお話で、ピーン!と感じた訳ですわー!!(笑)

中条さんのお話は、
琵琶湖の流入河川でオチアユWP125Fを引くと、もの凄い数のアユが体当たりしてくるというお話。

そのお話をお聞きした時に、ええええええ~~~~???ってビックリしたのですが、
良く考えてみれば、僕が体験したウミタナゴの体当たりに通じるものがある。

カナダのウミタナゴ事件と、琵琶湖のアユ事件。

場所も違えば、魚種も全く違います。

一見共通点が無さそうに見えるんですが、この二つの出来事には共通点がありました。

夜中である事。
この現象は日中には殆ど起こらない事。
そして、ルアーにプロペラが付いている事・・・・・。


想像するに、これらの魚がルアーをエサだと思って体当たりしてきている訳ではないと思うんです。

そして、も一つ重要だと思うのは、日中には見事のぐらい全く無関心であるという事。

これが何を意味するかと言うと、魚の対象物の捕らえ方が、昼と夜で全く異なるのでは?という事を意味しているのではないかと考えています。

日中、この子達は、ルアーを視覚で捉えているのでは?(←だから完全無視)

が、夜になって視覚が効き辛い状況になると、視覚ではなく、聴覚中心というか、側線なり何なりに頼って対象物を感じ取る比重が高くなるのでは?
そして、その結果、プロペラの出す波動や音を仲間か何かと勘違いして体当たりしてくるのでは?


と、考えた訳です。(あくまで想像の話ですよっ!!笑)


中条さんからは更に興味深いお話を教えて頂いたのですが、
中条さんが琵琶湖の流入河川でオチアユWP125Fをテストされている時に、ルアーに体当たりしてくるアユは圧倒的にメスが多かったそうです。

中条さん曰く、この現象が起こったルアーはオチアユWP125F以前に一つだけあったらしくて、体当たりしてくるアユの数はオチアユWP125Fよりも圧倒的に少ないものの、ラパラのF18でアユの体当たり現象を経験されているそうです。
そして、更に面白いのは、F18に体当たりしてくるアユはオスが多いそうです。

おそらくアユの産卵行動に起因してこういう現象が起こるのだと思いますが、これらの事を考えれば考えるほど、魚の不思議を感じてしまいます。

そして、これらのルアーに共通しているのは、比重がありながらも細かいピッチの波動を出せる事・・・・。

通常、デカイルアーは大きく水を動かす事が出来ても、スモールシャッドが出すような細かいピッチを出す事は出来ません。
が、プロペラを上手く使えば、デカイボディーでありながらも、スモールプラグよりももっと細かいピッチを出す事が可能になります。

話がすっかり長くなってしまいましたが(しかも脱線しまくり。汗)、プロペラが持つ魔法は、その辺りに隠されているのではないかと考えています。


僕が更にそう感じるのは、例えばトラウトとかを狙う場合で、視覚中心に捕食体を捉えているであろうこれらの魚に対しては、今のところプロペラの優位性はあまり感じない事。(むしろ、プロペラを付ける事によってルアーのロールアクション低下など、デメリットを感じるケースもあります)

が、視覚+聴覚で対象物を捕らえていると思われるバスのようなタイプの魚や、聴覚中心と思われるナマズなどの魚だと、明らかに異常興奮してくる時があるというか、プロペラが驚異的な効果を発揮するケースがあるように感じています。

明日はもっと突っ込んだプロペラの話を書かせて頂きますね。

それでは今日はこの辺で!
by nishinelureworks | 2009-10-16 05:46 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その7 『琵琶湖厳冬期テストでの発見』

少し時間が空いて申し訳ありませんでしたが、デンプシーテール開発裏話を再開します!
これまでの話はコチラ。(http://beatour.exblog.jp/i27/

ここから先、何回かに分けて書く事になるであろう事なんですけど、
正直な話、ルアービルダーとしてはマジで書きたくない話になると思います。(ホントに書きたくない。汗)


井上特攻人柱隊長による琵琶湖厳冬期テスト。

はっきり言って、何も事情を知らない人がその光景を見たら、頭がおかしいんで無いの?ってレベルの話ですよね。(笑)

だって、井上特攻隊長が必死で真冬の琵琶湖に投げているのはサーフェス系のWスイッシャーなんですから。(笑)

普通の人が見たら、ああ、貴方バス釣りの事知らないのね、お疲れさん!!と白い目で見られても仕方が無い。(笑)

が、井上特攻隊長さんはメゲなかった!!

この琵琶湖厳冬期テストで井上特攻隊長さんから頂いたフィードバックは、
まさにデンプシーテールの生命線とも言える事でした。


まず、詳しい話に入る前にテストフィールドの話からしなければならないんですけど、
琵琶湖と言えど、真冬にサブサーフェスで釣れる可能性がある場所は非常に限られています

ここではその場所を『閉鎖水域』と言っておきます。

琵琶湖の場合、ディープで越冬する群れがいると同時に、
冬になるとシャローの閉鎖水域に入り込んできて越冬する群れがいます。

そして、そういう閉鎖水域には、数は少ないけど真冬でも水面系のルアーに反応してくるヤツが必ずいます。

井上特攻隊長さんがテストフィッシングされていたのは、まさにそんな閉鎖水域。


が、このような条件を整えた場所は、真冬、オカッパリアングラーでごった返す超人気スポットであるのも事実。

デンプシーテールの厳冬期テストは、琵琶湖に幾つか存在する、そんな超人気の閉鎖水域で行われました。


さて、その超人気スポットでのテスト。

当たり前と言えば当たり前ですが、周りの人達の定番は、フィネス系ワームが殆ど
極まれにハードベイトを使っている人がいたとしても、せいぜいスモールサスペンドシャッドぐらいです。
バスは当然の如く激スレ。

それが真冬の琵琶湖のオカッパリの定番ですから、もちろん、水面系のルアーを投げているアングラーなんて皆無。
マジ、何も知らない人からしてみれば、Wスイッシャーを投げる特攻隊長さんの行為は痛いヤツそのものです。(爆笑)

が、井上特攻隊長はメゲずに投げ続けます。

そして、ふと、ある現象に気が付かれる事になります。

その現象とは、Wプロップベイトを投げると、

周囲でベイトフィッシュがライズを始め、周囲の釣り人に連発が始まるという現象!!!

コレは何かある!!??と・・・・。

しかし、悲しいかな超人気釣り場であるが故に、井上特攻隊長さんが1匹キャッチされると、
その隙に右から左からルアーが飛んできて、自分の投げる場所が無くなる状態。

で、しょうがないので特攻隊長さんは移動を余儀無くされる訳なんですけど、
その移動した先で、またもや同じ事が起こる!!

それまでは他のフィネスアングラーにもチラホラしか釣れていなかったものが、
このWプロップベイトを投げた直後、ベイトフィッシュのライズが始まり、周囲の釣り人にも連発が始まるという現象が一度ならず、その日は何度も繰り替えされたそうです。


で、この現象について井上特攻隊長さんと話し合った結果、

もしかして、ルアーの出す音が非常に重要な意味を持っているのではないか?

との仮説を立てました。

ルアーが出す音。

バスにルアーの存在を知らしめるだけではなく、
バスのスイッチを能動的に入れてしまえる音。


このルアーが出している音は、もしかしてそんな音なのではないか?

この推測が正しければ、オカナガンバレーのあの小さな湖で、他のルアーが沈黙する中、
突然Wプロップモデルにだけバスが群れになって追ってきた事
についても合点が行きます。


早速、水中音を録音して聞いてみると、このWプロップベイトが出す音は、通常のラトルインタイプのルアーが出す音とは全く異質なものである事がわかりました。

通常のラトルルアーの水中音はメトロノームのように規則正しく、甲高い音を立てて集魚力抜群!という感じなのですが、
このWプロップベイトの音はそれらの音と比較するとかなり静か
ラトル音のような強烈な集魚力は期待出来そうにありません。

が、音量は小さいものの、このプロップベイトの音はラトルルアーに無い武器を持っていました。

極めて複雑な音質です。

このルアーが出す音は、『プロップが回転する時に発生させるカリカリという回転音』にプラスして、
『テールプロップと腹部ブレードの金属接触音』、そして『フックがボディーに当たる音』が、何とも言えない複雑な音となって水中に響いていました。



で、当時、ちょうどタイミング良く、バイオソニックユニット(ベイトフィッシュの水中音を発生させてバスの活性を上げる装置)に搭載されている音声ファイルを聞く機会に恵まれたのですが、
その中で、このWプロップベイトの出す音は、シャイナーのフィーディング音と酷似している事がわかりました。

この音声ファイルを聞いた瞬間、

なるほど!ガッテン!!(笑)

もしかして、この音に触発されて、ベイトフィッシュが勘違いをしてライズし始めたのでは?
そして、もしかして、そのベイトフィッシュの動きに刺激されてバスの活性が一瞬上がったのでは?

そう考えると、今まで疑問に思っていた事が一気に理解できたような気がしました。

まさに、今まで抜け落ちてたパズルのピースがカチリと音を立ててハマル感覚

そして、この事に連動して、初期のウェイクベイト型プロトで試行錯誤していた時に経験したある現象を思い出したのでした。

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このプロトで経験したある現象。
そして、井上特攻隊隊長さんが真冬の琵琶湖テストで発見された音の秘密。



この二つの要素を重ね合わせる事により、
デンプシーテールのフッキング率改善策は、今までとは全く違った観点からアプローチが始まる事になります。

つづく・・・
by nishinelureworks | 2009-09-16 04:22 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その6 『フックアップ率向上大作戦』

日本のテスターさんの元に旅立ったWプロップモデル。

テスターさんから帰ってきたフィールドテスト結果は強烈なモノでした。

極めつけは井上特攻隊長さんによる、琵琶湖で50バイトゼロキャッチ!!

一日50回バイトがあるってのもかなり強烈な事だとは思うのですが、
それが全部掛からないなんてありえませんわ~。(涙)

その50バイトゼロキャッチを食らった伝説?のプロトルアーがコレ!! ↓

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Wプロップモデルのブラッディーカラー!!

テイル付近のペイントが剥げるぐらい食ってきているのに掛からない!!

もうね、こんなん始めての経験で理解不能です。

僕自身もこのルアーを初めて使った時に感じた事なんですけど、
このプロトで釣っていると、ハードルアーみたいな食い方はあんまりしてこなくて、
ソフトベイトみたいな感じのソフトバイトが異常に多い。

井上特攻隊長さんから頂いたお話もまさにそんな感じで、

多くのバスは後ろから追尾してきて、ブレード辺りをそっと咥えている感じ。
中には40ぐらいあるような魚で、後ろからルアーを吸い込んできて、
ルアーの2/3ぐらい口の中に入っているのにすっぽ抜ける
という話。

なんで、そんだけ深く食い込んでてすっぽ抜けるの?って、益々??????状態

実はこのブラッディーカラーを送ったテスターさんは、井上さんの他には渡辺さんのみで、
他のテスターさんにはシルバー系の色を送ったのですが、それらのプロトでは掛かりは悪いものの、それでも数回に一回は掛かるぐらいのレベル。

もしかしてカラーが大きく影響しているのか

この話を他のテスターさんに伝えたところ、
同じブラッディーカラーを送ったナベさんがある工夫をして44センチをキャッチ

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ナベさんの工夫とは、ブラッディー系ボディーにゴールドブレードが原因でブレードバイトが多発しているかも?と言う事で、ブレードを目立たせなくする為に、
ブレードを赤マジックで塗って全身をブラッディーカラーにするというモノ。

まさに技あり!!
なるほど~と唸らせられた一本!!


デンプシーテールのカラーにNLW恒例のブラッディーがラインナップされていないのはこの時の経験によるものです。(トラウマになっているとも言うけど。苦笑)

さて、それではどうするか?

状況を客観的に整理すると、

このルアーのフッキング率が悪いのは、バスのバイトの出方に問題があるのは一目瞭然。

もっと突っ込んだ事を言えば、
通常、ハードルアーには食ってこないような魚まで食ってきてる感じで、
ワームみたいな感じで、ちょいとアマ噛みするって感じのちょっかいバイトが異常に多い。

で、結果、ミスバイトが続発という感じ。。。

なら、そのアマ噛みバイトをどうフッキングに結びつけるか?と考えて色々改良したモデルがこのモデル。
              ↓  ↓  ↓
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SD85Fボディーベースを仮にType1と呼ぶ事にすると、コレはType1でベストセッティングと思えるバランス。

改良内容を簡単に言うと、

■ テイルフックにローリングスイベルを追加
■ フックを細軸のST26に変更
■ プロップを丸プロップから細プロップに変更
■ コロラドブレードの装着位置の変更



テイルフックをスイベルで連結し、かつ細軸フックにする事により、触れたら掛かるセッティングに。
そして、後ろから食ってくる場合、もしかしたら丸プロップがバスの口をこじ開けてフッキングの妨げになっているのでは?との理由で、細プロップに変更。

これらの変更で確かにフッキング率は向上!!

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井上さんがこのセッティングでキャッチされたナイスコンディション。

急な冷え込みが入った晩秋の湖北の激スレ取水塔で見事にキャッチ!!

この時点で、フッキング率は幾分改善し、3匹に1匹ぐらいは掛かるぐらいになってました。

そして、ここで葛藤が・・・・・。

最初のあまりのフッキング率の悪さを考えると、
3匹に1匹掛かればいいんでない?って思いと、
いやいや、これで満足したらイカンでしょうって二つの思いが交錯し、結論が出ない状態。

そして、結論が出ないまま、また季節は冬を迎える事になります。

しかし最終的には改良を決意!!

その一番の要因になったのはST26のフックセッティング
この細軸フックでは、琵琶湖のモンスターバスに対抗できん!!
との思いが後押しとなり、更なる改良を決意する事になりました。

しかし、季節は真冬、カナダの湖は全面結氷・・・・・。

スイムテストをする事すら不可能な状態で何をどうしたらいいものやら?

冬場、自分がテストできない代わりに井上特攻隊長さんが人柱となり(まさに志願兵)、
鼻水も凍るような厳寒期にもメゲず、ひたすらWスイッシャーを投げ続けて下さいました。

そんな厳寒期にも関わらず釣果が上がったりしてサブサーフェスの破壊力にビックリしたのですが、
その厳寒期テストで、極めて貴重な発見、そして本当に貴重なフィードバックを井上特攻隊長さんから頂く事になります。

自分が経験した事と考え合わせた瞬間、
そっかー!!と一つの道が目前に開けたのでした。

そして、その考察を元に新ボディー設計に足を踏み出す事になります。

つづく・・・・
by nishinelureworks | 2009-09-11 04:09 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その5 『シングルプロップVSダブルプロップ』

シングルかダブルか?

d0145899_1262925.jpg


テストフィールドの舞台になったのはオカナガンバレーのとある小さな湖。

初めて訪れるフィールドだったのですが、ジンクリアーの水質で全て丸見え。
黒っぽい藻の上にバスがサスペンドしているのが見えます。

で、これを何とか釣れないかと色々試してみると、潜る系ルアーは全滅で、
かすかにバスの反応を得られたのは、ビーツァM3のソフトリッピングと、
当時既に形になり始めていたブレードクランクM1Rプロトの水面直下デッドスロー引き

でも追いかけては来るものの、食ってこない。

四苦八苦した末に、M3のソフトリッピングでなんとか1匹キャッチできたのですが、
その一匹は風が吹いてきた瞬間に一瞬だけバスの活性が上がった感じのヒット。

どうやら、水面がキーみたいな雰囲気だったので、トップはどうか?とスーパーチナイ他、持っていたトップウォータールアーを色々試してみるも全滅。(涙)

普段は殆ど封印している、自分的最終手段のノーシンカーカットテイルまで試してみるも不発。。
ノーシンカーで水面直下を棒引きすると、テイルをかじってくるようなバイトは出るものの、
フッキングするところまで食い込んでくれない。(涙)

そんなんアリ??

何じゃこりゃあ~~~~~~????

バスの姿は沢山見えるのに、根本的にバスの活性が低いのかな?としか思えない状態。


で、ダメ元で、シングルプロップとWプロップのプロトモデルの反応だけでも見てみようかとテスト開始!!

まずはシングルプロップモデルから・・・・。

が、やはり他のトップと同じく無反応

やっぱりダメかーーー。



で、更に期待することなく、Wプロップを投入。

すると、ここで異変が!!!


今まで何を投げても無反応に近かったヤツラが、
いきなり群れになってルアーを追い始め、ルアーを突いてくる!!


これにはホントにビックリ!!

マジ、何だコレ??????????

なかなかフッキングしないものの、水面直下をゆっくり引いているだけでアタリまくり!!(汗)

で、比較検証する為に、再度シングルプロップバージョンに変えて、同じレンジを引いてみるものの、全く不発。

そして、もう一回Wプロップバージョンに戻すと、またもや同じようにバスが反応しまくり!!(大汗)

僕はもちろん、横で見ていた嫁さんもビックリ!!(マジ汗)

何でこのルアーだけ反応するの????

音?
フラッシング?
水流?


原因はわからないけど、シングルプロップでスイッチが入らないものが、Wプロップにするとスイッチが入る現象・・・・。

上手く言えませんが、活性の高いバスを釣っているのではなく、能動的にバスのスイッチを入れてしまう何か

このルアーはそんな未知の力を秘めているような気がしました。

そして、何匹かのバスをキャッチした時、Wプロップバージョンは確たる自信となり、
次なるステップにテストステージを進める事を決意。


日本国内でのテストです。


オカナガンから帰って来た数日後、
幾つかの色に塗られたプロトモデルが日本のテスターさん達の元に旅立って行ったのでした。

そして、そこで起こった事は良くも悪くも衝撃以外のナニモノでもありませんでした。


実践投入したテスターさんから続々と届くメール・・・・。

オカナガンバレーのとある小さな湖で感じたある種の期待感
そして、その期待感と同時に感じていた不安に思っていた事。

テスターさんから頂いたメールには、異句同音ながらも同じような事が書いてありました。

バスの反応は凄いです!!でも掛かりません!!!

極めつけは井上特攻隊長さんから頂いた琵琶湖で50バイトゼロキャッチ!!!!!!(涙)

もはや、NLWの中では伝説となっている井上さんの50バイトゼロキャッチ・・・・。

デンプシーテールの日本デビューは凄まじい洗礼で幕を開けたのでした。


そして、この日から、デンプシーテールのフッキング率向上の挑戦が始まる事になります。


つづく・・・
by nishinelureworks | 2009-09-09 03:27 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その4 『デンプシーテールの原型誕生!!』

少し間が開いてしまいましたが、デンプシーテール開発裏話、再スタートしますねっ!!

■ デンプシーテール開発裏話 その1 『全ての原点』
■ デンプシーテール開発裏話 その2 『サブサーフェス開眼!!』
■ デンプシーテール開発裏話 その3 『シングルスイッシャーで可能性を発見!!』


前回の開発裏話でご紹介させて頂いたシングルプロップモデルで発見した可能性。
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それは、リップが無くてもコロラドブレードの運動力で、ルアーにロールアクションを発生させられるという事でした。

このプロトモデルを湖に投じた最初の一投目の衝撃は今でも忘れる事が出来ません。

この現象を発見した事で、デンプシーテールの開発は一気に前進!!

開発を長く続けていると、今までどうしても越えられなかった壁どうしても開かなかった扉がいきなり開く瞬間が来る事があります。

まさにこの瞬間こそがデンプシーテールの開発が次の領域に突入した瞬間でありました。


が、この時点ではまだ釣果面で納得行くものではありませんでした。

前回の開発裏話でも書きましたが、シングルプロップバージョンの動きは、見た目的には凄く釣れそうなもののバスの反応は得られず、?????

しかもちょうどその頃、ホームフィールドのS湖が閉鎖され、やっとこさH湖を見つけた時期で、
当時、今よりももっと理解が進んでいなかったタフレイクのH湖でのテストでは全く確信が持てない状態。

釣れない理由が、ルアーのポテンシャルによるものなのか、
それとも単純にH湖にバスが少ないから釣れないだけなのか、全く判断が付きません。

で、H湖では結果が見えてこないとの結論に達し、オカナガンバレー遠征を決意。

そして、オカナガンバレーでもう一つの可能性を試してみるべく、
ダメ元でWプロップ化したモデルを作製。

それがこのモデル!!

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この時点ではその破壊力にまだ気が付いていませんでしたが、
遂にWプロップ+コロラドブレードというデンプシーテールの基本概念が誕生!!

早速スイムテストしてみると、コロラドブレード効果はこのWプロップモデルでもしっかり現れ、
シングルプロップバージョンほどでは無いですが、ヨロヨロとロールしながら泳いできます。

そして、泳ぐレンジは完璧!!

リップ付きプロトであれほど苦労した水面直下5センチ以内の超サブサーフェスを簡単に引けます。

おおおおーー、こんなところに答えがあったのかーーー!!って興奮。(笑)

が、人間の見た目的にはWプロップバージョンは水面直下を静かに泳ぐだけで、
シングルプロップバージョンのようなインパクトはありません。

この時点ではまだ自分の中の本命はシングルプロップバージョンだったのですが、
Wプロップバージョンを引くたびに感じる、妙な感覚・・・・。

この妙な感覚は何だ??

ルアービルダーとしての経験から感じる事は、動き的にはシングルプロップバージョンが良い。

でも、釣り人としては、Wプロップバージョンが発する妙なオーラ?とでも言ったらいいんでしょうか・・・・それが凄く気になって仕方が無い。

ビルダーとしての勘か?
それとも釣り人としての勘か?

その疑問を紐解くべく、
二つのルアーをタックルボックスに忍ばせ、一路オカナガンバレーに車を走らせたのでした。

つづく・・・・
by nishinelureworks | 2009-09-08 01:33 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その3 『シングルスイッシャーで可能性を発見!!』

デンプシーテールの開発裏話、まだまだ続きます。
と言うか、これからが本題。(笑)

それまでの研究でサブサーフェスの有効性は確認できたものの、それをどうやって形にしたら良いか解らないまま冬に突入。
カナダの長い冬にサブサーフェスルアーの開発が出来るわけもなく、開発は完全に頓挫してしてしまったのでした。

で、春になり、いよいよ開発を再開。

今まで105mmボディーのウッドプロトをベースに開発していたのですが煮詰まり気味だった為、
ふとした閃きからSD85Fボディーはどうなんだろう?って試してみる事にしました。

なんでSD85Fボディーか?と聞かれれば、勘!!としか言えない根拠の無さ。(笑)
でも、SD85Fの大きすぎず小さすぎないボディーは大抵のフィールドのベイトフィッシュの大きさにマッチするし、
何よりも、SD85Fボディーがサブサーフェスになりたいよぉ~って訴えているみたいな気がしたんですよね~。(なんじゃそりゃ?笑)

このルアーの声?が聞こえてくる感覚って、自分にとってはとても大切な感覚で、
どんなに素晴らしい理論を聞かされたとしても、ルアーの声が聞こえないルアーは、単にルアーのような形をしている物質としてしか感じれないんです。

逆に、この声が聞こえた時は、どんなヘンなものであっても、徹底的に追求する事にしています。

つか、話が脱線しすぎですな。(笑)


さて、このSD85Fボディー。

このボディーをどうしたらサブサーフェスで泳がせる事が出来るか・・・。

まずは最も安直な手法で、単純にリップを立てウェイトを軽くしたモデルを試作。
が、これは単に、今まで作って来たモデルを小さくしただけの話で、やはり上手く行きませんでした。

超サブサーフェスを泳がせられない事は無いのですが、リトリーブスピードやロッドコントロールが超シビアで、これではサブサーフェスをキープする事に疲れてしまって、釣りに全く集中できない。

こりゃあ、ダメだな、と・・・。

一言で言えば、釣りにならんっ!(笑)

水を吸ったウッドプロトがどれほど絶妙なバランスだったか、改めて思い知る事になりました。

サブサーフェスを安定して引くと言うのは非常に難しい・・・・。
ルアーのセッティングはもちろん、タックルによっても影響されますし、何よりも使い手の技量によって大きく変わる・・・・・開発を重ねるごとに、不可能なのでは?とすら思えてくる始末。

これがね、完全にウェイクベイトに限定してしまえば、逆に楽なんです。。
セッティングの答えは、0か100かみたいな感じで答えは明白ですから・・・。

で、結論として、サブサーフェスレンジを安定して引くにはリップ付きミノーは不向きと結論付けました。

ならどうするか?

答えの一つは、リップレス!!

で、作ったのがこのモデル。

d0145899_2245691.jpg

これまた直感で作ったスイミングシングルスイッシャーとも言うべきルアー。。

最初はテイルプロップもコロラドブレードも装着されて無かったのですが、SD85Fボディーを弄くっているうちに、プロップとブレードを付けてくれ~って、またまたルアーの声が。(笑)

これまた、です!!(またかい。笑)

テイルプロップとコロラドブレードに受ける水抵抗とのバランスを取る為、タイイグアイは頭頂部に設置。


これがかなり良い感じで、少し早めに引くと、水面直下を泳ぎながら、時折、ビシュッ!ビシュッ!っとテイルプロップが水飛沫を上げながら泳いできます。

見た感じは超釣れそう!!(笑)

で、早速実釣テストに投入。
超釣れそうな動きな事もあって、自信満々だったのですが、テスト結果は????

これが不思議に釣れない!!(爆)

頭の中はマジで????????(汗)

そして、開発は更なる試練を迎えるのでした。


しかし、このモデルで学んだ事は、その後デンプシーテールの開発を大きく前進させる事となりました。

最大の収穫は、
リップが無くとも、コロラドブレードを運動源にして、ルアーにロールアクションを発生させられる事!!!

今までは、単にフラッシングの発生装置として装着していたコロラドブレードでしたが、暴れるコロラドブレード自体が運動源になる事を知ったのです。

今思えば、この現象を発見した瞬間こそがデンプシーテールの開発が大きなターニングポイントを迎えた瞬間だったのだと思います。

そして、その後、遂にWプロップ+コロラドブレードというデンプシーテールの基本機構が誕生する事になります。

つづく・・・・
by nishinelureworks | 2009-09-03 02:53 | Dempsey Tail | Trackback

デンプシーテール開発裏話 その2 『サブサーフェス開眼!!』

NLWのウェイクベイトプロジェクトはトリプルインパクトという巨大なルアーの元に見事に砕け散りましたが、その過程で誕生したウッドプロトは本当に大きな意味を持ちました。

腹部にコロラドブレードを搭載したウェイクベイト

デンプシーテール、KB105DR、ブレードクランクM5Rなど、NLWの多くのルアーの原点になった事は開発裏話その1で書かせて頂いた通りです。

d0145899_244760.jpg

ウッドに簡易コーティングし、アルミを貼った簡易プロトモデル。

もう、使いすぎてボッロボロ。(笑)

普通、簡易プロトをここまで使い込む事は無いのですが、なんせ、このプロトは良く釣れた。(笑)

カコカコとウェイキングしていると、結構面白いようにバスが出てくれました。

が、それはあくまでウェイクベイトの釣れ方。
たぶんですが、このウッドプロトに食ってきているバスはトリプルインパクトで釣れるバス。

なら、わざわざ新しいルアー要らんやん?って思ってしまった訳です。(苦笑)

そんな疑問が湧き始めた時、このルアーに起こったある異変が新しい可能性を教えてくれたんですわ~。

その異変とは、ウッドプロトの宿命とも言える吸水&浮力低下

簡易コートを施しただけのウッドプロトの宿命で、浸水を完全に防ぐ事は出来ません。

そして、ウッドが水を吸えば、当然浮力は落ちる

浮力が落ちる事によってスイムレンジが変わり、ウェイクベイトで作ったはずなのにウェイキングできなくなっちゃったんです。(笑)

水面下を泳ぎだし、あ~、こりゃダメだぁ~って思ったんですけど、そのウッドプロトが泳ぐ姿が妙に気になってしょうがない。
確かにウェイキングは出来なくなっちゃったけど、背中に微妙に水の膜を背負い、水面を微妙にモコモコと盛り上げて泳ぐ姿は妙に釣れそうで、その泳ぐ姿からはスイムベイトみたいな妙なパワーみたいなものを直感的に感じました。

すると、その刹那!

神様のイタズラか、タイミングよく足元のリップラップにベイトフィッシュの群れがさぁーと泳ぎ寄って来たんですね。

で、ダメモトでこのサブサーフェス化したウッドプロトをベイトフィッシュの群れの後ろに投げ込んで、
ベイトフィッシュの群れを追い掛けるようにユックリと水面直下を泳がせていると・・・・・

ゴーン!!!

水面は全く炸裂することなく、いきなりルアーが引ったくられ、ナイスフィッシュがヒット!!

これにはかなりビックリ!

ベイトフィッシュの後ろに、ちゃんとバスが居たのね~んって。(笑)

しかしこの日、これだけでは終わらなかったんです。

その後も似たようなシチュエーションの場所で、微風がリップラップに当たっている場所にベイトフィッシュの群れが入っててくれれば、ほぼ100発100中状態でナイスフィッシュが何匹か連続ヒット!!!

で、これは何かあるぞ?と。

この日、このルアーに食ってきてくれたバスは、ウェイクベイトで今まで釣っていたバスとは明らかに違う感じで、食い方もウェイクベイトのそれとは全く異なる。
ウェイクベイトのように水面を炸裂させることなく、でももの凄い勢いでルアーを引ったくっていく。

上手く言えませんが、迷わずルアーを食ってきている感じです。

根本的に、ウェイクベイト(=トップウォーター)と、サブサーフェスは全く別物だな、と。

もちろん、ウェイクベイトが最強な時(と言うかウェイクベイトでなければならない時)は多々ありますが、
サブサーフェスが炸裂し始めると、もしトップウォータールアーに水面を割って出てくれるバスが1匹居たとしたら、その下にはサブサーフェスに食ってくれるバスが10匹居るぐらいの感じ。

正直、ビビリました。(笑)

そして、サブサーフェスを追求するにつれ、通常はトップで難しい条件下(低水温など)でも、サブサーフェスレンジには食ってきてくれる事が結構あり、トップウォーターとは完全に別物だという事を知る事になりました。

泳ぐ深度で言えば、たったの数センチしか違いませんが、その数センチの違いは果てしなく違う。


で、早速、このウッドプロトを元にウレタンボディー化を進めてみた訳です。

それがこのルアー!!

d0145899_343354.jpg

もうね、ウロコまで彫って、超やる気満々!!(笑)

ウッドプロトであれだけ釣れたし、頂きだぜぇ~!みたいな感じ。(アホ)

がね、これが予想に反してなかなか上手く行かないんですわ~。(涙)

通常、ウッドプロトとウレタンボディーの間にそれほどの誤差は無いので、アジャストは楽なはずなんですが、今回ばっかりは、何度微調整を繰り返しても上手く行かない。

作っても作っても、ウッドプロトのように絶妙な深度を泳いでくれないんです。(涙)

どうやら、水を吸ったウッドプロトは超絶妙にバランスが取れていたようで、それをウレタンボディーで再現する事がどれほど難しいか思い知る事になりました。


そして、そうこうしているうちにもう一つの致命的な問題を発見!!
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使い込んでいるうちに、コロラドブレードでボディーが削れてしまう・・・・。(涙)

これでは動きを実現できたとしても、製品化なんてできません。
そして、このテイル削れの問題は、その後の開発でも度々頭をもたげ頭を悩ませる事になったのでした。


そして、時は冬を向かえ、サブサーフェスルアーの開発は翌年の春まで頓挫。

翌年の春、新しい発想にたどり着くまで、このプロトモデルは眠りに付く事になります。


つづく・・・・。


追記
この腹部ブレードのシステムは、その後、サブサーフェスとはまた違った分野で進化を遂げ、ブレードクランクに組み込まれていく事になりました。。
by nishinelureworks | 2009-09-01 03:25 | Dempsey Tail | Trackback
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ルアー開発、釣り、その他もろもろの徒然記


by nishinelureworks
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