名作ウィグルワート
2012年 03月 09日
名作ですよねー!
何度見ても可愛いっすね~♪
以前この記事↓でRCシリーズについて書かせて頂いた事がありますが、この記事に書かせて頂いた通り、自分がプラスチック製クランクで大きな感銘を受けたのはRCシリーズとウィグルワートの二つです。
■ 名作クランク(2011年2月24日掲載)
と言う訳で、今日はウィグルワートについて自分なりの考えを書かせて頂きたいと思います!(とは言っても、僕個人が超勝手に感じている事なので、あくまで参考意見程度に聞き流してやって下さいませ~~)
このウィグルワート君ですが、良く語られるのがチドリ性能。
確かにウィグルワートはフラフラとチドリますよね~♪
あのフラフラと何処に行くか分からないようなチドリって、ホント超絶妙なバランスの上に成り立っていると思いますし、ルアーを作る人間の端くれとして言わせて頂く事をお許し頂けるなら、殆ど奇跡的とも言えるようなバランス。
が、そのチドリ性能が何を意味しているか?
チドるから広範囲を探れるとか、リアクションバイトを取れるとか、まぁそんな感じの話は聞いた事はあるのですが、そのチドリ性能が何に繋がっているかと言う部分までは何故かあまり語られてないような気がします。(何でだろう?)
で、ここから先は僕の勝手な思い込みなのですが、自分が思うに、ウィグルワートのチドリ性能が最も強烈なパワーを発揮するのは、
ボトムコンタクト時!!
だと考えています。
大抵のクランク(直進性に優れるクランク)の場合、ボトムに到達した瞬間、ボトムにリップがつっかえて泳ぎが死ぬか(リップが地面につっかえて左右にボディーを振らせられなくなる)、もしくは、どちらか一方にボディーを寝かせて、そのままボトムを横這い状態で斜めって泳ぐかと言うケースが多いと思うのですが、ウィグル君はその絶妙なチドリ性能が故、ボトムにコンタクトしてもそのまま泳ぎ続けてくれるんですね~。
それがウィグルワートのチドリ性能が隠し持っている最大の能力ではないか?って、自分は考えています。
このルアーを設計された方がそれを意図して作られたかどうかはわかりませんが、ウィグルワートの設定はあまりにも絶妙で、ボトムとか何かにリップがコンタクトした瞬間にチドリ性能がトリガーとなって、どちらかに軌跡をずらし、軌跡がずれた結果(微妙に跳んだ状態)、ルアーがウォブルできる状態を保つんです。
で、その跳んで行った先でまた何かにコンタクトして、また別の方向に跳んでってのを繰り返した結果、他のルアーでは再現不可能な、ボトムでの強烈な蛇行アクションを見せてくれるんですね~。
それは中層でウィグルワートが見せるチドリアクションの何倍も凄いモノで、使用法やボトムの条件次第では、横幅1mぐらいにも及ぶ超強烈な蛇行を見せてくれます。
しかも、軌跡がずれる時の跳び具合が超絶妙で、極めてボトムに近い位置(リップが左右に振れるギリギリぐらいの距離感)を泳いでいる!
それが何を意味するかと言うと、ボトムにコンタクトしながらもウォブルし続ける!!(これ重要)
そんな感じで微妙にボトムに接触するような位置を泳ぎ続けますので、人間の目にはきちんとウォブルしながらも、もくもくと土煙を上げながら左右に激しく蛇行し、ボトムを舐めて泳いでいるように見えるんですね~。
蛇行の仕方も、右→左→右→左と規則正しく左右を行ったり来たりするようなモノではなく、当たった瞬間に跳びやすい方向に跳びますので、極めてランダム!!
そして、更に凄いのは、あまりにも軽い力で軌跡をくるくる変えてくれるもんですから、例えば普通のクランクではぐっさりボトムに刺さってしまうような腐ったウィードの堆積物みたいな柔らかい底質でも、ウィグル君はボトムにスタックしづらいというオマケつき。
流石にヘドロみたいな超ソフトボトムは無理ですが、腐れウィードの堆積物ぐらいであれば、ボトムに刺さる前に軌跡を変えてしまう感じです。
で、その動きが何に見えるかと言うと、
その動きはまさにザリガニの逃走アクション!なんです、お立合い!!(笑)
色々なご意見はあるかもしれませんが、自分にとっては、あの動き&土煙はザリガニの逃走アクション以外の何物でもないんですよね~。
で、そう考えていくと、ザリガニがちょうど冬眠から目覚めてくる今時期にウィグルワートの事が語られる事が多くなるって、納得が行きませんか?(僕だけかしらん?汗)
アメリカのオザークマウンテンのビーバーレイクとかテーブルロックレイクでは、冬の終わりから早春にかけて、ウィグルワートのクランキングパターンがトーナメントのウィニングパターンになる事が多いですが、その時に多くのプロがチョイスするのがクローフィッシュカラーのウィグルワートなんです。(あまりにも有名なパターンですね)
まぁ、ホントの事は魚に聞いてみないとわかりませんが、ウィグルワートとザリガニは無関係ではないと自分は考えています。
んで、ウィグルワート以外にも、ボトム蛇行アクションを起こせるクランクがあるかと言うと、実はあまりないんですよね~。(’涙)
少なくとも僕の乏しいルアーコレクションの中で、オリジナルウィグルワートのようなチドリアクションを伴ったボトムクロールが出来るミディアムダイバーは2つだけ。
一つはラパラ版のウィグルワート君。
あまり評判の良くないリップ別体式ウィグルワート君ですが、このモデルもオリジナルモデルのボトムクロール性能をちゃんと受け継いでいます。
が、オリジナルモデルみたいに全速度域で安定したチドリ性能?を見せてくれるわけではなく、スロー~ミディアムぐらいの速度で、オリジナルのような動きを見せてくれます。(速度を上げると、跳んで行った後のバランス復元に時間が掛かり、ボトムクロールと呼べる動きではなくなる)
オリジナルモデルは、例えば砂浜の波打ち際の水深10センチぐらいしかない超浅場でボトムクロールさせても、全速度域で水面に飛び出すことなくボトムを蛇行させることが可能なんですが、リップ別体式ウィグルワート君は、正直そこまでの全速度域対応能力は持ち合わせていません。
そして、潜行深度がオリジナルよりかなり浅めのレンジ&ラトル音も大きめと言うのが、このモデルの特徴だと思います。
が、それが決してダメと言う訳ではなくて、要は使いどころではないかと自分は考えています。
んで、ボトムクロール可能なルアーその2ですが、このルアー↓もなかなかいい感じのボトムチドリを見せてくれるんですよ~♪
メガバス社のDDグリフォン6cc!!
オリジナルウィグルワートほどの全速度域対応ではないですが、このルアーもスロー~ミディアム域のスピード域でかなり素晴らしいボトムチドリを見せてくれます♪
このルアーは普通に中層を泳がせている分にはそこまでチドルことはありませんが、ボトムにコンタクトした瞬間チドリルアーに激変します。(マジです)
個人的にはこのモデルでザリガニ系をイメージしたワンノッカーラトルバージョンがぜひ欲しいかも~。(勝手な願望です。笑)
あのシャラシャララトルだからこそ、あの絶妙なバランスが実現できているのかもしれませんが、ワンノッカーバージョン欲しいなぁ。(くどい。笑)
あっ、ちなみに、このDDグリフォン6cc君のリトリーブスピードを高速域に振っていくと、ボトム蛇行ではなく、左右にポーンポーンと跳び始めるので、そういう使い方をする場合は、シャッド系の音が出るこのシャラシャラ系ラトルとベイトフィッシュ系カラーというのは大アリなような気がします♪(念の為の補足)
ちなみに、ミディアムダイバーではなく、ショートビルのシャロクラでこのボトムでのチドリ特性を持つクランクは、僕が知る限りの中では、とりあえずブレクラだけ。(超手前味噌な話でスミマセン。汗)
この事については、ブレクラが持つある潜在能力と言う話をツイッターで書いた事があるので(https://twitter.com/#!/Beatour27)、もしかしたらご記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、ブレクラが持っているある潜在能力と言うのが、まさにこのボトムチドリ性能なんです。
が、この能力を100%発揮できるのは水深30センチぐらいまでの超シャローレンジになりますので、通常、この深度でそれがはまる条件と言うのは殆どない=潜在能力にしか過ぎない、と言う全く役に立たない潜在能力だった訳です。(笑)
が、先日キャロクラを研究する中でブレクラを試してみたら、初めてこの潜在能力が生きてくる事が判明したと言う訳です!
話が脱線に脱線を重ねておりますが(汗)、キャロクラについてはもの凄い可能性を感じておりますので、また機会を改めて書かせて頂きますね。
と言う訳で、自分の中ではウィグルワート=ザリガニ!!と超勝手に思い込んでいる訳ですが、色々書いている内に久しぶりにウィグルワートを買いたくなってしまいました。(笑)
今度、BPSに探しに行ってみようかなーーー♪
もしチャンスがありましたら、この春、ウィグルワート=ザリガニパターンを試してみて頂ければ幸いです!!