ドロップショット(ダウンショット)のマスバリセッティング法を考える
2013年 12月 21日
ソフトベイト開発に関して一番勉強になった事は、そのソフトベイトの力を100%発揮させたいなら、使用リグやジグとの相性やマッチングまで含めて考えて行く事が何よりも大切という事。
ってな訳で、今日のブログのテーマは
ドロップショットリグ(ダウンショット)のマスバリセッティング法!!
実に地味ぃ~~なテーマではありますが(笑)、これが意外と奥深いテーマだと思うんですよね~♪
ドロップショットリグでマスバリと言えば、いわゆるチョン掛けが一般的ですよね。
おそらくですが、マスバリをドロップショットに用る場合、多くの方が写真みたいな感じの掛け方をされているんじゃないでしょうか?
かく言う自分も昔琵琶湖で釣りをしていた頃は、何の疑いも無くこの掛け方を実践していました。(笑)
が、実際にソフトベイトを開発しながらあれこれ試してみているうちに、これ以外の掛け方も大アリだなぁーって感じるようになったんですよね。
まず最初に、自分が思うマスバリチョン掛けのメリットを書かせて頂きますと下記の感じになります。
■ スモールサイズ(=軽量)なフックによってワームの水中姿勢を保ちやすい
■ フックを一点にしか掛けないので、ワームの動きにナチュラル感を出しやすい(ワームの可動域が大きい)
■ フッキングが良い
んで、短所は
■ 根掛かりしやすい
■ フックにセッティングしたワームが傾きやすい
■ ワームが身切れしやすい
■ フォール時や巻き上げ時にワームが回転しやすい
あくまで僕個人の勝手な感想でありますが、マスバリの長所&短所はこんな感じ。
色々な要素について書き始めると収拾がつかなくなりそうなので、ここから先はフックセッティングの違いがワームのアクションに与える影響という要素に限定して書き進めさせて頂きますね。(なんて強引な。笑)
話を上の写真のマスバリチョン掛け法に戻します。
ってな訳で、もう一回、同じ写真を貼り付けちゃえ~~。(笑)
この写真に登場しているモデルさんはドロップショットリグ用に作ってみたシュリンプテイルシャイナー(仮称)というNLWプロトワーム。
ラインは実際はフロロで使用してますが、写真では糸をわかりやすくする為に蛍光ラインを使用してみました。
んで、この掛け方(アゴしたから頭部に向けて貫通させる方法)の特徴ですが、
ほっとけでワームを漂わせたいような時、もしくはシェイクでワーム全体を波打たせたい時とかは最高。
でも、超細かいシェイクで、ワームの尻尾のみを震わせたいような時は、シェイクアクションが尻尾の先まで十分に伝わらない。
って感じでしょうか。
このセッティング法で超微振動シェイクがテールの先っちょまで伝わりづらい理由は明確で、『フックとラインの接点(ライン結束部)』&『ワームとフックの接点(ワームにフックが刺さっている部位)』の2点が可動部分となり、ラインを伝わってきたシェイクパワーが2か所の可動部分で吸収されているのではないかと思われます。
特にこのシュリンプテイルシャイナーの場合、超微振動シェイクで使う事によって、テールを左右に細かく振動させるのが最大の武器なので、これは何とかしなければ!とルアービルダー根性がフツフツと湧いてきたわけです。(笑)
てなわけで、NLW御用達テストタンクのバケツでテスト開始!(バケツかよっ!笑)
まず最初に試したのはこの方法。↓
ウェイトリーダーをフックシャンクに巻きつけて、こんな感じでワームをセッティング。
すると!
見事なぐらい微振動がテールの先まで伝わるじゃないですか~♪(喜)
可動部(ライン結束部)を一点減らす事によって、シェイクがテールの先っちょまできちんと伝わってます。
しかも、ワームを直接的に水平姿勢を保てるように刺すので、水平姿勢は完璧!
が、このセッティングではリグとしてあまりにも見苦しすぎなので、こういうセッティング法に改良!
↓ ↓
フックの結び方を外掛け結びに変更~!!
どーですか?この美しさ!(笑)
外掛け結びを採用する事により、リグの見た目もすっきりさわやかリポビタンDです!(意味不明)
ってな訳で、もう得意満面でバケツテストを卒業し、フィールドテストに出撃とあいなった訳です。
が、そこで別の問題が発覚~~~~~~!(汗)
このセッティング法、アクションも水中姿勢も完璧なのですが、致命的な欠点がありまして、ワームが横方向に固定されている為、フォール時&巻き上げ時&キャスト時に強烈に回転するじゃあ~~~りませんか!(涙)
そりゃまぁ、こんだけ横にきっちり固定しちゃったらワームさんも回転したくなっちゃうわな~~。(アホすぎ)
しかも、フォール時&巻き上げ時&キャスト時、ワームがフックに刺さっている一点に力が集中するので、ワームがあっという間に裂けたり、穴が大きくなってズレたりと問題だらけ。
バケツテストの落とし穴で、まさに木を見て森を見ずなリグ開発となってしまったのでした。(笑)
ってな訳で、色々試行錯誤しまくりましたよ~~~。
んで、最終的にたどり着いたのは、このセッティング法!!
↓ ↓
ワームのアゴから刺し、フックポイントをワームのノーズ部分に格納する方法です。
最初のトライではライン結束部を固定して失敗したので、この方法はライン結束部の自由度は残し、ワーム装着部を固定するというコンセプト。
そしたらですよ!お立合い!!
これが効果ありありの有馬温泉!!(意味不明)
一見ヘンな刺し方ですが、微振動シェイクがテールのさきっちょまでしっかり伝わってますし、ライン結束部に自由度が残されているのでキャスト時、フォール時、巻き上げ時は、ワームがラインに沿うように追従し、ワームの回転も激減!!
しかも、シュリンプテールシャイナーのように体高があり薄っぺらいワームでも傾かないで泳がせられる!という大きなメリットがある事まで発見して大コーフンなのでした。
そして、実際のフィールドテストでも結果は良好!
唯一の心配事項だったフッキング率ですが、それも全く問題なく、ラージさんやスモールさんが結構釣れましたよ~♪
んで、もしかしてこのフックセット法って凄い発見かも!?ナイショにしとこー!って、ほくそ笑んでいたのですが、まぁ、こんなケツの穴の小さい根性曲りルアービルダーが考える事なんて知れてますよね。。
既にこのフックセット法を実践されている偉大すぎな方々がいらっしゃいましたよ~!!(笑)
■ アーロン・マーテンス様(動画中1分46秒あたりから説明)
■ KVD様(動画中4分9秒あたりから説明)
アーロン様にKVD様、偉大だわ~~~~!(尊敬)
ってな訳で、ドロップショットのマスバリ話。
実は、この先にまだ顛末はあるのですが、話がすっかり長くなっちゃいましたので続きはまた今度させて頂きたいと思います。
これからの時期、ドロップショットリグは最重要リグの一つだと思いますし、アーロンKVD式マスバリセッティング、是非試してみて下さいませ~♪
■ 追記
ドロップショット(ダウンショット)をリグる時に、必ずフックポイントが上を向く結び方を以前ご紹介させて頂いた事がありますので、ご参考までにリンクを貼り付けておきますね。
http://beatour.exblog.jp/9230393