ジャークベイトプロトモデル、インジェクション化への道のり
2015年 12月 27日
インジェクションで作るべく、金型製作やプラスチック成型が可能な会社を探すところから始め、ようやくできそうな会社が見つかったというのが、今年の春の事でした。(今までの経緯はコチラ)
が、ようやく見つけたその会社も今までルアーを作った経験が無く大苦戦。(汗)
当初の予定では8月の中旬頃には中空プラボディーのプロトタイプのテストを開始できるのでは?という話だったのですが、予定は遅れに遅れ、プロト製作用のプラスチック部品が出来上がってきたのが12月半ばの事でした。
北米で計画通りに仕事を進める事の難しさは何時もの事ですが、最悪、形にならないのでは?と覚悟もしていたので、もう形になってきてくれただけで大きな前進です!!(嬉)
マシンで切削した簡易モールドで成型したパーツなだけあって、表面仕上げはまだまだラフですが、苦労しながらも、ここまで仕上げてくれたカナダ人のエンジニアさんに感謝♪
インジェクションマシーンにセットされたジャークベイトモールド君!!(感無量)
見て下さい、この嬉しそうな顔!!(笑)
ってな訳で、この時期、年末進行で抱えていたハードな製作案件の合間を見ながら、ABS製ボディーを組み立ててニヤニヤするアホビルダーなのでありました。(笑)
基礎研究の段階で、インジェクションで中空プラ化するなら、プラスチックパーツのウェイトは絶対にこの数値以下でなければならないという絶対数値が自分の中にあったのですが、出来上がって来たABSパーツは、自分が考える絶対数値より遥かにいい数値が実現されていたので期待は高まります。
そして、それがどういう結果をもたらしてくれるか、大きな興味と共にスイムテストをスタートさせたのですが、その素晴らしさは最初の一投で十分すぎる程感じ取れたのでした。
記念すべき001モデル。
まだウェイトセッティングが決まっていない事もあって完璧ではないですが、予想以上のアクションレスポンスを見せてくれて、可能性の片鱗を見せてくれました。
この001モデルの課題はダートアクション。
タダ巻き時の安定性やレスポンスの良さは抜群なのですが、安定性が強すぎてジャークしてもダートしないのが問題。
オリャーとジャークをかましても、ルアーがブルブルっと直進してくる直進君だったので、ここは改良の必要性を感じました。(笑)
ってな訳で、001で感じた事を元にプロトタイプを6つほど作製♪
基礎研究がかなり進んでいた事もあって、何をどういじればどうなるかと言うのは大まかに見当が付くので、その考えを元にして6種類のウェイトパターンを試してみます。
で、テストに持ち込むと、この中に大当たり君が!!
プロトタイプナンバー007。
このモデルがただ巻きアクションと、ダートアクションのバランスが一番良く、ウレタンボディー製のプロトすら凌駕するアクションを見せてくれました。
タダ巻きではそのままクランキングでも使えそうなレベルのアクションレスポンスを見せてくれながらも、ロードワークに反応し、いい感じのダートアクションを見せてくれます♪
つか、偶然ではありますが007ってプロトナンバーがジェームス・ボンドっぽくて素敵すぎる!\(^o^)/
ここまでドンピシャなセッティングがいきなり出てしまう事って、自分の経験でもなかなか無く、実り多きスイムテストとなったのですが、そんなタイミングで、アーカンソーのノーフォークレイクでプリプラクティスをされていた宮崎さんからも嬉しい知らせが。
宮崎さんには、今年の春にエリー湖でお会いした時にプロトタイプ(ウレタン製)を託していたのですが、それをノーフォークで試して下さったとの事で、よく釣れたとの事。(喜)
スモールマウス相手に散々テストを繰り返してきたこのジャークベイトですが、ラージマウス相手ではどうなのか非常に気になっていたので、とても嬉しい知らせでした。(宮崎さん、ありがとうございます!)
ってな訳で、現在は、この007のアクションをマスプロで再現するべく、ウェイト等の内部セッティングを煮詰め中。
ウェイトのマスターモデルも、もちろん手削りで作製です。(マシンが無いとも言う。笑)
最後になりましたが、ベストアクションが出たプロト007の動画を作りましたのでご紹介させて頂きますね。
タダ巻きでのアクションレスポンス、ただ跳ね回るだけではなく、トルク感のあるロールを伴いながらスライドして行くダートアクション、サスペンドモーションに入る瞬間のナチュラルな挙動・・・・等、短い動画ではありますが、ルアーの雰囲気は感じて頂けるのではないかと思います。(^o^)v
製品化に向けて、まだまだ越えて行かなければならないハードルは沢山ありますが、一つ一つクリアして行きたいと思います。
頑張るど~~!\(^o^)/