フックの話 - トレブルフックの強度テスト その2
2017年 02月 16日
■ 前回の記事 → 【フックの話ートレブルフックの強度テスト その1】
前回のその1では、トレブルフックの伸ばしテストについて書かせて頂いたのですが、今回のその2では潰しテストについて書いてみたいと思います。
このテストも伸ばしテストと同じく、必ず自分が行うテストです。
潰しテストの犠牲となったトレブルフックさん達。(の一部)

このテストでは、プライヤーでフックを横方向から挟んで潰します。

このテストを行った結果出る答えは二つです。
潰れるか・・・

折れるか・・・

実はフックが壊れる時って、こんな感じの折れ方(下写真↓)が一番多いんじゃないかと思います。

トレブルフックの1本が折れて(もげて)Wフックになるパターン。(笑)
自分の経験上、こういう折れ方の一番の原因になっているのは魚とのファイト中ではなく、キャストミスをして何かにぶつけてしまった時とか、魚の口に掛かった針をプライヤーで外そうとした時など(←たぶん、このパターンが一番多い)でしょうか。
それでは100%絶対に折れないフックがベストなのか?
もちろん、折れないでいてくれるならそれに越したことは無いとは思うのですが、話はそんなに単純じゃないかなぁって言うのが、フックを壊しまくってきた僕の正直な感想です。
僕はフック作りのプロじゃないのであくまで勝手な想像の話と言う事で読んでもらえればと思うのですが、折れないフックを目指すならば焼きを少し甘くし、柔らか目の仕上げにするのは一つの方法ではないかと思うんです。
例えば昔のブロンズフックとか、もうぐにゃぐにゃ曲りまくるフックってありましたよね。(笑)
余談になりますが、そういうフックって使い方によっては、あえて根掛かり多発地帯に放り込むルアー用とかには、アリかもしれません。(フックを伸ばしてルアーを回収できる)
柔らかいフックの弱点に話を戻しますと、折れない代わりにフックポイントの耐久性が低くなるという傾向があると思います。
逆に仕上げを硬くして、フックポイントの耐久性を優先すれば、ワイヤーが弾力性を失い、簡単に折れるハリになってしまうと思うんです。
この辺のバランスが凄く微妙だと思うんですよね~。
例えばですが、この中国メーカーの針。(昨日のと違うメーカーです)

実際に潰してみると、折れる事は無く潰れる針で、かと言って簡単に伸びるわけでもなく、なかなか素晴らしいクオリティーの針です。針先の鋭さも日本メーカーと同レベル。

が、折れない代わりに、フックポイントの耐久性が若干低く、フックポイントが鈍るのが若干早いのが昨年のテストで感じた事でした。
ほんの少しだけ仕上げが柔らかいのが弱点になっているこのフックですが、色々試してみた中国メーカーのフックの中では、このメーカーのフックは均一性が群を抜いており、もしかしたら将来いいメーカーさんになるかもな~と個人的に期待しているメーカーさんです。
って、話が脱線してしまいましたが(汗)、色々壊したり、試したりしているうちに、素晴らしいと思うトレブルフックには、ある一つの共通点がある事に気が付きました。
それは何かと言うと、折れるけど折れない!という事。
へ?何それ?意味ワカラン!って感じかもですが、いい針は折れるけど折れないんですわ~!(笑)
これはオーナー社のST36。

左は潰れていますが、右は折れています。
これはガマカツ社のトレブル13。

このフックも左は潰れていますが、右は折れています。
これは今、ちまたで噂になりまくっているイチカワフィッシングのKamakiri。

このフックも左は潰れていますが、右は折れています。
これらの針は伸ばしテストでは、ギリギリまで粘ってくれながら最後まで折れる事無く綺麗に伸びてくれるとても優秀なハリなのですが、この写真だけ見たら、何だ折れるじゃん!製品にバラつきがあるじゃん!って思われるかもしれませんね。
でも、それは違うんです。
どうしてこういう結果になるかと言うと、潰し方に秘密が隠されています。
っても、凄いテクニックで潰しているとか言う事ではないですよ。(笑)
どうして、折れたり折れなかったりするのか、その秘密は潰す方向にあります。

この写真みたいな感じで、トレブルフックの2本の針を選んで潰していくと、この針とこの針に負荷を掛けても折れないけど、この針とこの針に負荷を掛けたら折れる。みたいなキャラクターがそれぞれの針ごとにあると・・・。
もちろん、毎回全く同じように折れるわけではないですが(折れない時もある)、平均的に見て、フックごとにそんな特性があるように感じています。
それが折れるけど折れないの意味です。
なら、どうしてそうなるのか?
素人の僕には想像するしかありませんが、もしかしたらフックのロウ付けとかが影響しているのかな?って想像しています。
いずれにしても、こんな感じで潰しテストで折れるけど折れないぐらいのセッティングの針を実際のフィールドで使ってみると、フックポイントの持ちを含めたフック全体の強度や耐久性がイイ感じのフックが多いように感じています。
そして、折れるって言っても、実験目的でここまで無理な力を加えて初めて折れるぐらいの感じですので、実際の使用では十分な強度を持っているという事を念の為付け加えておきますね。^^
ホント壊すたびに思う事なのですが、こんな微妙なところでバランス取りがされているのかと、フックメーカーさんの努力にただただ頭が下がる思いです。
これって、本当に凄い事だと思うんですよね~!
いずれにしても、魚とファイトをする上で、今自分が使っている針にどれぐらいの負荷が掛かったら壊れるか知っておくことはとても大切な事だと思いますし、魚と自分を繋ぐ重要ツールである以上、妥協はしたくない部分ですよね。
っとまぁ、トレブルフックの強度テストのお話でした~♪ (^o^)v
フック話はまだまだ続きます・・・。

