チッパワトーク第7話です。
今日はチッパワのリップシェイプについて話をしてみたいと思います。
下の写真は、チッパワの超初期モデルと製品モデルの比較写真。
写真左 : 超初期モデル
写真右 : 製品モデル
ウレタンボディーの超初期モデル(左)はリップが削れちゃってますが、元々はスクエアリップ(正確にはコフィンリップ)を装着しており、製品版より強い動きを発生します。
スクエアリップとラウンドリップ、それぞれのリップの特性を簡単にご説明させて頂くと、
1.スクエアリップ
強い動き(振動)を発生させる
カバー接触時、ヒラウチ、もしくは跳ねるように回避する
ラウンドリップより回避性能が高い(ことが多い)
2.ラウンドリップ
マイルドな動き(振動)を発生させる
カバー接触時、カバーを舐めるように泳いでくる
スクエアリップより、ナチュラルな動きで泳ぐ(ことが多い)
何時も以上に雑な説明ですがw、概ねこんな傾向ではないかと思います。(大雑把な説明ですので、もちろん異論は認めますw)
で、スクエアリップで開発を進めていたチッパワが、何故完成モデルではラウンドリップになったかですが、それはもう単純な理由。
これはチッパワにおいての話ですので、全てのクランクに当てはまる事ではないと思いますが、チッパワの場合は、スクエアリップよりラウンドリップの方が明らかに使えるシチュエーションの幅も広がり、使えるシチュエーションが広がった結果、キャッチできる魚も増えたというのがフィールドテストで得られた結果でした。
簡潔に言えば、ラウンドリップの方が良く釣れたとw
チッパワの場合の話をさせて頂きますと、
スクエアリップの場合は、リップに受ける水抵抗が増える関係で、少し前傾姿勢の遊泳姿勢になり、障害物回避性能が上がります。
遊泳姿勢は少し立ち泳ぎ気味になって不自然になりますが、強い振動と障害物回避性能がアップする事から、ステイン~マディーなどの濁った水でのカバークランキングなどで効果を発揮するものと考えらます。
対するラウンドリップですが、リップに受ける水抵抗が減る関係で、クランクの遊泳姿勢はより水平姿勢のナチュラルな泳ぎになり、クリアウォーター~ステインウォーターなどの中層で食わせる釣りなどで、より自然なプレゼンテーションが可能になります。
逆に、水平姿勢に近い遊泳姿勢で泳ぐ事によって、下方向のカバー回避が少し苦手になりますが、テストの結果、多少カバー回避性能を落としたとしても、こちらの方が出番が多いんじゃないか?との結論に至った次第です。

チッパワに装着されている基盤リップ。
非常に耐衝撃性能が高い素材で、リップの厚みを薄くすることが可能になります。
リップを薄くするとどんなメリットが生まれるかというと、水切りが良くなりロールやウォブルの切れが向上し、アクションの質が向上します。
反面、弱点もあって、岩や護岸など硬いモノに当てて巻き続けていると削れてしまうという弱点があります。
それをどう生かすかは使い手次第。
クランキングの世界は本当に奥深いと思います。
少し前の記事になりますが、当ブログにて熱弁をふるった記事がありますのでw、ご参考までに貼り付けておきますね。
チッパワトーク#7 End