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スメルトヘッド大図鑑

毎年この時期になると各地から釣果報告を頂き始めるスメルトヘッド。

このスメルトヘッドさん、種類が結構あってわかりづらいので、全てのモデル&カラーを並べてスメルトヘッド図鑑を作ってみました♪(ヒマ人かw)

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スメルトヘッド大図鑑


現在のところ、ウェイトの違い、フックサイズの違い、カラーの違いで21機種が存在しています。

色んな方々があちこちでスメルトヘッドについて語ってくださっているので、今さら僕が話す必要はないかもですが(コラコラw)、このスメルトヘッドは元々、五大湖の魚達を狙う為に開発し、誕生したジグヘッドです。

広大な五大湖で自信を持って使える事。
海のような高い波や強い流れの中で使え、ビッグフィッシュを掛けても無問題な事。

スメルトヘッドはそんな命題を持って開発がスタートしました。

そんな開発の末に誕生したスメルトヘッドの特徴を下記にまとめてみますね。

■90度アイのジグフック
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スメルトヘッドに使われているのは90度アイのジグフック。
僕自身、フックはジグの命だと考えていますので、品質面等も含めて厳選に厳選を重ねたフックを使用しています。
スイムベイト用のジグヘッドに90度アイのジグフックが用いられている製品はかなり少ないかと思いますが、スメルトヘッドにこのフックを採用した理由は大きく分けて二つあります。

理由1
五大湖などのディープでシューティングをする場合、魚探で見つけた魚を真上から正確に狙える。
この90度アイを使用することによってジグを真っ直ぐ沈めることができますので、狙いの魚に正確にプレゼンテーションする事が可能になります。
かつバーチカルな釣りでルアーを吊り下げた場合、ルアーを水平姿勢に保つことができます。

理由2
キャスティング&リトリーブで使用する場合、レンジキープしやすい。
それともう一点、ボトムや何かの障害物にコンタクトした際に、このフックセッティングだからこそ起こせる挙動があります。
その点については、下記ロングノーズ形状のところで突っ込んだ話をさせて頂きますね。


■ロングノーズ形状
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スメルトヘッドの大きな特徴がこのロングノーズ形状だと思いますが、このロングノーズ形状がもたらしてくれる特徴を端的に言うと、ハードボトムに強く、ウィードなどには弱いという事が言えるんじゃないかと思います。

僕が思うロングノーズ形状のメリットは下記の5つ。

メリット1
フロントヘビーなウェイトバランスなのでジグヘッドを真っ直ぐ下に、かつ迅速に沈める事を可能にします。

メリット2
フックの説明と重複しますが、バーチカルに釣りをする際にルアーを水平姿勢に保てます。

メリット3
キャスト&リトリーブで使った際に、若干前傾姿勢の遊泳姿勢となり、レンジキープしやすくなります。

メリット4
前傾姿勢で泳ぐので、ジグヘッドをボトムに擦り付けながら泳がせてもスイムベイトのテールの動きが死なずに左右に尻尾を振り続けさせる事ができます。(文章での説明が難しいので詳しい説明は下記動画をご覧ください)

メリット5
ボトムや何かの障害物にコンタクトさせた際にロングノーズがクランクベイトのリップのような働きをして回避運動をし、ハードボトムでのすり抜けが非常に良いです。(反面、ウィードは苦手です)
何かにコンタクトした時に独特な動きを発生させ、リアクションバイトを取ることも可能です。


■トレーラーキーパー
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このスメルトヘッドで割と苦心したのがこのトレーラーキーパー。
ものすごくシンプルな形状なので、ぱっと見は手抜きのように見えてしまうかもしれませんが、これはテストにテストを重ねてたどり着いた形状です。
開発時、ワイヤータイプとかカギ形状をしたトレーラーキーパーなど様々なタイプを試してみたのですが、そんな様々なタイプを蹴散らして、なぜこのシンプルな形に落ち着いたのか?

それは五大湖ならではの事情が関係しています。

と言うのも五大湖の場合、良い日に当たると1日で何十匹も釣れる事があるので、できる限りソフトベイトの持ちが良いトレーラーキーパーにしないとスイムベイトが何パックあっても足りないと言う状況に陥ってしまう可能性がリアルにあるんです。汗

釣れるのが1日1匹とか2匹ならどんなトレーラーキーパーでも良いと思うのですが、五大湖の爆発的な釣果の中でどうやったらスイムベイトを少しでも長く延命できるのか?と言うのが開発時に苦心した点でした。

で、最終的に辿り着いたのはソフトベイトの素材が持つ締め付け力で固定する方法。
この方法をとることによってスイムベイトが長持ちし、かつジグヘッドにセットする際に刺すのを失敗してもやり直しができると言うメリットも生まれました。

このトレーラーキーパーですが、スイムベイトの素材が硬めの場合はそのまま刺すだけでもオッケーですが、柔らかめのスイムベイトを使用する際は瞬間接着剤を併用するとマックスレベルの保持能力を発揮させる事ができます。(瞬間接着剤で固定する手順は下記動画を参考にしてください)


■スイムベイトとのマッチング
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それぞれのフックサイズとスイムベイトとのマッチングは写真のような感じになります。
写真のモデルになっているサンプルは僕の趣味と好みが全開で入っていますが、写真みたいな感じでイージーシャイナーの頭を少しカットして装着して頂くとスメルトヘッドに完璧にマッチします。(そうなるように作りましたw)

大まかに言うと #4/0フックモデルは5インチ前後、#2/0フックモデルは4インチ前後、#1フックモデルは3〜4インチぐらいのスイムベイトがマッチしていると思いますので、一つの目安にして頂ければ幸いです。


■説明動画



このスメルトヘッド、地味なルアーなのでスルーされる事も多いですが、これじゃないとダメだと言って下さる方も多いルアーです。

これじゃないとダメだと言って下さる方々の多くが、世界各地のハードコアアングラーさん、プロガイドさん、プロアングラーさん達の比率が異常に高いので、ある意味漁具的と言うか、業務用ルアーなのかもしれませんw

たかがジグヘッドかもしれませんが、されどジグヘッド。

ジグヘッドってシンプルだからこそ誤魔化しが効かないと言うか、とても奥深い世界だと思います。

と言うわけで、スメルトヘッドのお話でした〜!




by nishinelureworks | 2022-01-28 04:49 | Jig | Trackback

ルアー開発、釣り、その他もろもろの徒然記


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