今日はエリ−115MDについて重要なお知らせがあり、ブログにてご報告させて頂きます。
エリ−115MDプロトタイプ
このエリー115MDですが、今年の9月にリリース予定で製品化を進めていたのですが、先日工場より届いた最終サンプルを確認してみたところ問題が見つかりました。
その問題というのは、超高速域の安定性。
このエリ−115MDは高速リトリーブで泳がせたときに左右に蛇行するバランスにセッティングしているのですが、その蛇行幅が僕が想定していた幅の倍ぐらいの蛇行アクションを起こし、限界を超えるとバランスを崩して水面を割ってしまうという問題が見つかりました。
僕が作ったサンプルはベストアクションが出ているのですが、同じパーツを工場のラインで組み立てると蛇行幅が想定以上に大きくなってしまう現象が発生💦
その原因になっているのは工場の超音波溶着機で左右のパーツを溶着させる際に発生する微妙な誤差。
その誤差を0.05mm以下の精度で組み上げることができればきちんと泳ぐのですが、それを量産の現場で安定して行なっていくのはほぼほぼ不可能なレベルで、問題の解決策が見つかるまでひとまずエリ−115MDの製造にストップを掛けました。
そして、工場から届いたサンプルをチューニングして解決策がないか研究してみましたところ、その解決策が見つかりました。
それがこれ。

左のサンプルが調整を行なったプロトで、右のサンプルが今回工場から届いたプロト。
写真では非常に分かりづらいですが、リップをほんの少しだけ立てることによって、今回見つかった問題をすべて、かつ理想的な状態で解決できることがわかりました。
これは本当に微妙で、リップ角が立ちすぎててもダメだし、寝すぎててもダメで写真の左のサンプルが超絶ピンスポットのリップ角度。
が、問題はこの改良を行うとしたら、モールドの改修、もしくはモールドを最初から作り直す必要があり、9月の発売は絶望的になります。
加えて、すでに製品化に備えて30000個分のパーツも成型が完了しており、この改良作業を断行するなら、モールド作りに掛かった費用、パーツ製造に掛かった費用もすべて諦めなくてはなりません。(涙)
しかもこのエリ−115MDは最初はカナダで製造をするつもりでカナダ国内で2つモールドを作っており、それらも加えると3つのモールドを無駄にすることになります。
それはNLWのような小さなメーカーにはかなりしんどい事ですし、正直、100点満点で評価すると95点ぐらいのところまで出来上がっているので、このままリリースしてもいいじゃね?と心が揺れました。
が、やっぱりそれは受け入れられませんでした。
どうしても5%を諦める事は出来ませんでした。
そんなわけで、大手術を断行することを決断しました。
発売延期となってしまう事で、このエリ−115MDを楽しみにお待ち下さっている方々には本当に申し訳ないばかりですが、100%納得が行くところまで作りあげていきたいと思いますので、どうかご理解いただければ幸いです。
詳しい話はYoutube動画でもご説明させて頂きましたので、もしよろしければご覧ください。
■NLW VLOG #79 エリ−115MDについてお知らせ
ルアーの開発進捗状況については随時SNSやブログでご報告させて頂きますので、どうぞよろしくお願いいたします。