BLADE CRANK(ブレードクランク) M5R その5 ブレードの秘密
2008年 01月 31日
その前にこの写真をご覧ください。

上と下のブレードの輝きかたが違うのがお分かりでしょうか?
これは実は全く同じブレードなのですが、ブレードクランクを2~3日投げ倒すとブレード表面がこのような状態(写真上)になります。(下は新品の状態です)
なぜこのような状態になるかというと、アクションによってブレードにテイルフックのフックポイントが微妙に接触して、無数の小さな引っ掻きキズが付くんですね。
これが何を意味しているか?
そう、金属音が発生するんです。
音量的には微妙で、決して大きな音ではないのですが、ラトル音ともフックとボディーが接触する音とも全く異なる独特な音を発生させます。
お風呂(音が反響するのでルアーの音が良く聞こえます。笑)で泳がせて頂ければ良く分かると思うのですが、言葉にするとチチチチチチ・・・・・、もしくはカチャカチャカチャ・・・・・と言う感じの音がします。
そして、音の出方にも特徴があります。
通常のラトルクランクの場合は、メトロノームのようにボディーの振動に連動してラトル音を発生させるのが普通ですが、このブレードクランクの場合は音の主な発生源がブレードとフックの接触時に発生する音なので、ボディーの振動とは関係なく音を発生させます。
つまり、音のサイクルがルアーのロールではなく、ブレードの回転とテイルの振れに連動しているんですね。
考えてみれば、どんなにロールピッチの早いクランクベイトでもブレードの回転スピードにはかないませんよね。その高速回転するブレードが左右に反復運動を繰り替えすテイルフックに接触する仕組みです。
はたしてこの音が効いているのかどうかは解りませんが、テストではこの音が出るセッティングが段違いに魚の反応が良く、かなりの魚を釣り上げる事が出来ました。
そして、この写真が意味する事はもう一つあります。
フックポイントの引っ掻き傷がブレードに出来る事・・・・・すなわちフックポイントがブレードでガードされていると言う事です。
巨大なリップでフロントフックをガードし、テイルフックはブレードでガード。
これがブレードクランクのスナッグレス性の高さに繋がっています。
浮力がそれほど高くないにも関わらず、意外なぐらい引っ掛からないのにはそんな理由があります。
ちなみに、ブレードとフックポイントが接触する事で心配になるフックポイントの摩滅ですが、フック素材に使用されている鋼鉄と比較して、ブレードの真鍮材は遥かに柔らかいので、ちょっとやそっとでは摩滅する事は無いようです。
少なくともこのクランクにデフォルトフックとして搭載しているカルティバのST36に関しては全く問題ないですね。フックを交換しないまま何十匹も釣りましたが未だにギンギンです。(笑)
本当に素晴らしいフックですよね!!
明日はブレードクランクが起すアクション特性について書きたいと思います。
これはブレードクランクを使って頂く上で、ぜひとも知っておいて頂きたい事ですのでお見逃しなく!!