Grayz ヴァベル その1
2008年 09月 26日
このクランクについては書きたい事が山ほどあるんですわ~。
めっちゃ長くなると思いますが、宜しくお付き合い下さいませ♪
Grayz社のヴァベル。
昨年、超有名な某プロさんのHPで紹介され大ブレイクしたのは記憶に新しいですよね。
このクランク、本当に素晴らしいルアーなんですけど、その本質が非常に説明しずらいんです。
今までも何度かこのブログでもご紹介させて頂こうとしたものの、どうやって説明したらいいか分からなくてその度に断念。
で、今日はそんなことじゃイカーン!とかなり気合入れてキーボード叩いてます。(笑)
さて、このヴァベルですが、初めて投げさせて頂いた時に感じたのは、作者であるDさんの釣り人としてのアビリティー(能力)の高さと考察の深さ。
正直、ズガーンと来ましたねぇ。(笑)
当たり前な話かもしれませんが、良い釣り人からは良いルアーが出来るということです。(笑)
そして、ルアーのボディーワークの大切さ。
あくまでも、僕個人の勝手な感想ではありますが、この2つの事を再確認しました。
ルアーのボディーワーク(ボディーデザイン)の大切さって、僕も常々このブログで書かせて頂いていますが、このヴァベルはまさにボディーワークを極限まで追求したお手本のようなルアー。
Dさんによると、このヴァベルには内部ウェイトが内臓されていないとの事なのですが、ルアービルダーの観点から言わせて頂くと、ウェイト無しでこのアクションは普通ありえないんですよね。
内蔵ウェイトって通常はアクションの要となるモノなのですが、その内蔵ウェイト無しで、このアクションの安定感、低速性能・・・・・・本当に驚きます。
というか、ウェイト無しでルアーを作ろうという発想自体がイカレているというか、凄い!!(笑)
ここで僕が凄いなぁ~って思うのは、ルアー設計において、ノーウェイトは通常デメリットにしかならないはずなんです。
でも、このヴァベルはそのデメリットとも言える事を見事にメリットに変えているんですよね。(ノーウェイトのメリットについてはまた後ほど書かせて頂きますね♪)
そこにDさんの釣り人としてのアビリティーの高さ、考察の深さを感じるんです。
マジ驚愕の一言ですわ~。(Dさんオソルベシ!)
話は脱線しますが、ルアーの基本性能を決めるもの、例えばルアーのピッチを決めるのは何だと思います?
たぶんですが、ルアーのピッチを決めるのは「素材浮力」と回答される方が多いと思うのですが、実はそうじゃないんですよね。
それは当たらずとも遠からずといった感じ。
ルアーのピッチを決めるのはあくまでボディー形状なんです。
例を一つ挙げるとすると、ハイピッチルアーの代名詞とも言えるバルサルアー。
「バルサルアー=ハイピッチ」という公式が世の中では常識になっていると思うのですが、それは真理の一つではありますが、全てではないんですよね。
正確に言うとするならば、「バルサルアーはピッチが早くなりやすい」。
そんな感じでしょうか。
上手く言えませんが、バルサ素材特有の豊富な素材浮力はルアーのハイピッチ化を助ける存在。(その意味では非常に優れた素材です)
でも、ピッチを含めて、本当の意味でルアーの基本性能を決めるのはボディーデザインなんです。
その大原則(すぐれたボディーデザイン)がしっかり出来ていてこそ、バルサの強浮力が生きてくるという事なんです。
泳がない形状のルアーは幾らリップやタイイングアイやウェイトをいじくってみてもそれなりのものでしかありませんし、逆に言えば泳ぐ形状は、多少細かいセッティングが間違ってても泳ぐという事なんです。
それが良くわかるのは、例えばバルサで良く泳ぐルアーを他の素材(例えばウッドなどの低浮力素材)に置き換えて同形状で作ってみるとその答えは一目瞭然なんですよね。
バルサでは良いと思えたルアーでも、ダメな形状のルアーはピッチもアクションも大きく変わります。
でも、優れた形状のルアーだと、ルアーのピッチもアクションも殆ど変わらないものなんですよね。(異なるのは浮上速度ぐらい)
ちなみに、この写真はM7とSD85Fをソリッドプラスチックで型取りしたものですが、浮力ゼロのこのボディー(もちろん沈みます)でも、一度水を掴み始めれば製品版ルアーと大差ないピッチで泳ぎます。
それだけ、ルアーの形状は大切って事なんですわ~。
話が脱線しました。
ヴァベルに話を戻します。
・・・・・・・・・・って、思ったんですが、話が既に長くなりすぎましたので、続きは明日書かせて頂きますね~。(ゴメンナサイ)
■ GrayzさんのHP http://www18.ocn.ne.jp/~grayz/framepage27.html