Grayz ヴァベル その3
2008年 09月 28日
昨日はヴァベルのアクション特性について書かせて頂きましたが、そのメリットを書かせて頂くのを忘れていました。
端的に言うと、ロールアクションは最も少ない力(水抵抗)でルアーを泳がす方法。
そして、ウォブルアクションは最も大きく水を動かす方法と言う事です。
そう考えると、スローリトリーブ時のロールアクション。
そして高速リトリーブ時のウォブルアクションは実に理に適ったものです。
誤解を招くといけないので補足しておきますが、この特性は多くのシャロークランクが持つ特性なのですが、ヴァベルはそれが図抜けているんですね。
さて、今日の話を始める前にもう一度この写真をご覧頂きたいのですが、
このセッティングによってヴァベルはある素晴らしい性能を手に入れています。
それが対ソフトカバー性能!!
以前、こちらでもソフトカバーにはロールアクションが適しているって書いた事がありますが、ヴァベルもまさにその類のアクション。
グラスなどのソフトカバーに突き刺さることなく、スイスイと回避して来るのにはビックリします。
この性能を生かすことが出来れば、新しいクランキングの扉が開くかもですよ~♪
蛇足になりますが、これだけリップを立てれば普通はキャスタビリティーが落ちるものなのですが、ヴァベルはそんなことお構いなしにぶっ飛びます。(飛んでいく時の飛行姿勢が凄く良くて、たぶんですが、幅広ボディーがリップの裏面に受ける空気抵抗を上手く受け流しているものと思われます)
それと、超スローリトリーブでウェイキングさせてやると、他のラウンドクランクではありえないような、「重たくてトルクフルな引き波」を発生させてやる事が出来ます。
この「重たくてトルクフルな引き波」ってもの凄いキーワードで、トリプルインパクトのテスト中もデカイバスが食ってくるのは決まってこのタイプの引き波が出ているプロトモデルでした。
そして、この波動は潜らせて水中で泳がせている時も発生していると考えていいですよね。
ヴァベルがこの重たい引き波を発生させるのは、ボディー形状やアクション特性等、様々な要因があると思いますが、それ以外にも素材特性が関係しているような気がします。
ヴァベルの重量を計測すると約13.5グラム。
内蔵ウェイト無しでこの重量だとすると、ボディー素材の比重はかなり高い事になります。
バルサはおろか、おそらくウッドなどよりもよほど浮力が弱い素材が用いられているのだと思います。
そこでもう一度、今回の話の第一弾を思い出して欲しいのです。(http://beatour.exblog.jp/8669533/)
「ルアーのピッチを決めるのはボディー形状」
ヴァベルはそんな重たい比重の素材でありながらも、超ハイピッチに泳ぎます。
それがボディーデザインの大切さ。
その重たい素材がハイピッチで泳いだら重たい波動が出て当たり前ですよね。
良いアクションを出す為には「高浮力素材」というのが常識化した中で、このヴァベルはその常識に真っ向勝負するかのように、全く逆方向の思考で仕上げられています。
本当に素晴らしいルアーですので、ぜひ試してみて下さいね♪
近いうちにGrayzさんより新作がリリースされるようですので、それも楽しみですね!!
■ GrayzさんのHP http://www18.ocn.ne.jp/~grayz/framepage27.html
最後になりましたが、今回の記事を書かせて頂くにあたって、
「好きに書いてヨロシイ」
とご快諾頂いたDさんに心よりお礼申し上げます。(太っ腹)
ずっと書きたくて書けなかったヴァベル話、やっと書く事ができて肩の荷が下りましたわ~。(嬉)
それにしても、今回のGrayzさんを始めとして、本当にインディーズ野郎達はヤバいっすね!!
特に最近増えてきた実釣系インディーズ。
とにかく面白いルアーがありすぎ!!(笑)
もしかしたら、貴方の近くにも人知れず凄いルアーを作っているインディーズ野郎がいるかもですよ~。(笑)
僕も遅れをとらないように頑張らんとですわ~。
頑張るど~。。